★釜夏物語(ボクの糖質制限狂時代)★第24話★「確証バイアス」

当特集記事のタイトルである「釜夏物語」とは、糖質制限の

「創始者と言われる;池豊秋先生」
「推進者と言われる;井睦先生」

・・・・の、お名前から1文字づつ拝借して名付けたものである。
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2016年8月4日に「糖尿病宣告」を受けた私は、それまでの自堕落な食生活を含めた人生を猛省し健康を取り戻したいとの思いで情報を集めることにし、巨大掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の「身体・健康板」で糖尿病関連のスレを猛烈な勢いでチェックした。
そして、多くの名無しの人々が喧々諤々議論していた「糖質制限」に興味を持ったのである。
そして「糖質制限」と名が付くものなら何でも信じて実践してみようと決めたのであった。
糖質制限を実践するにあたって数多くの関連動画を聴講した中で「最初に最も参考にさせて頂き、起爆剤となった」のが、糖質を異常なまでに憎んで人々を煽り立てる、釜池および夏井の2先生のご講演またはご出演の動画であったのだ。
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なお、今の私は、釜池先生の「糖質ゼロ食で120歳まで健康長寿」にしても、夏井先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」にしても、個人的には「んな訳ないだろ。アホか」という全く賛成できかねる考えである。
それどころか、この両先生の「糖質は毒や。田んぼなんか要らん」や「炭水化物が人類を滅ぼす。米は麻薬と同じく危険」とする「ご説そのもの」は、「糖質制限ダイエットブーム」とリンクしてしまい、日本人全体の健康については、大きく悪影響を及ぼした点もあり、医師の主張だけに、余計、性質が悪い両先生であると思っている。
た・だ・し。。。。で、ある。
当特集「釜夏物語」は、糖質制限自体の是非ではなく「私が健康に興味を持つきっかけとなった熱中時代」を描くつもりでシリーズ化している。
つまり「糖質制限」に出会ったおかげで「健康」について真剣に考えて学習する習慣ができたということだ。
「賛成反対含めて色々な広い考えを持つ事ができた、イマジネーションを掻き立てられた」という意味で、釜池先生・夏井先生について、愛を込めて記事を書いているのが「釜夏物語」なのだ。
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糖尿病発症後、正に狂気&凶気アンド叫気and侠気のごとく糖質制限にのめり込んでしまった私。
「糖質制限」という巨大な社会現象を背景に、そのカテゴリー「釜夏先生の狂気&凄まじい煽り」のエネルギーを肥やしにしたお陰で、その後の私は、健康や食べ物や生活習慣について一生学び続けるスキルを身につけることができたのである。
糖質制限に集中したからこそ、糖質制限を止めることができたのである。
つまり、人には「狂気」の時期も必要なのかもしれない、ということを何とか皆さんにお伝えしたいというのが釜夏物語のコンセプトのひとつだ。
・・・と、思っていたが・・・・・・・
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ここで言う「狂気」とは、「集中」「夢中」・・・
人生のピンチあるいはチャンスにおいて他のことは投げうってでも、取り組むことであろう。
治療で言えば「緊急手術」や「対症療法」や「抗生物質」が該当するのかもしれない。
集中して多大なエネルギーを費やすがゆえに、それを継続すべきは「ほんの一時期」であろう。
何より気をつけなければならないことは、糖質制限にのめり込むオノレ自身を客観的に俯瞰できているか?
あまりに夢中になり過ぎると、糖質制限に肯定的な情報しか選択しなくなってしまうのではないか。
正に私自身がそうであった。
「自分は騙されにくいし、怪しいマルチや宗教の類には洗脳されない」と、思っていた。
が、しかし、実際には糖質制限に夢中になり過ぎて「確証バイアス(自分にとって都合の良い情報ばかりを集め、反証する情報を見過ごしたり無視したりする傾向)」に支配されて、いつの間にか糖質制限妄信信者と言っていいほどの心理状態に陥ってしまったのであった・・・・・・
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上表はつい先日行われた「参議院選挙2025年7月」の選挙結果による改選後の新勢力が示されている。
皆さんご存じのとおり参政党が凄まじい勢いで議席を伸ばしたのが、今回の選挙の最大のハイライトであろう。
自民党の歴史的大敗と報じられているが、私は個人的には参政党は自民党の補完勢力ではないかと疑っている。
自民党の名の下では困難になった「カルトの組織票」や「献金」を移動、つまり票と資金を浄化し、日本人同士を分断させて日本の国力を衰退させたい外国勢力の、新たな受け皿ではないかと疑っているのである。
外国人に敵対するムードが高まり核保有論も出ているが、そんな事ができるはずもない。
核を持った瞬間に日本は、これまで80年かけて構築してきた全世界からの信頼をすべて失うだろう。
平和な日本のイメージと実践で、例えば商社マンたちが異文化圏(アラブやイスラム)との信頼を築き上げてきたし、日本文化(サムライやアニメ)の好感度などで、日本人は愛されてきたのである。
世界は日本がアメリカの傘の下に入っているし、アメリカの意向通りに動かざるを得ないことは十分承知しているだろう。
それでも、アメリカが嫌いな国でも「広島長崎で気の毒だが平和を貫く日本」に良かれ悪しかれ同情的ではあるが共感を持って友好を保ったり、文化的にもイスラム圏での「ドラマおしんブーム」、共産圏キューバでの「座頭市人気」も一役も二役も日本の好感度アップに貢献してくれているだろう。
ほぼ環太平洋に限定された「野球文化」のみならず、世界中が熱狂する「サッカー文化」において日本が存在感を強めてきたなど、スポーツや文化においても、現時点では平和なイメージである日本は愛されているといえるだろう。
それはさておき、日本人ファースト、反ワクチン、スピリチュアル系、核兵器は安上がり、党に反対するものは非国民、天皇主権の憲法草案、極め付きは英BBC放送に「日本人ファーストを謳う極右政党が躍進」と報じられて、何かと物議を醸し出した参政党である。
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私は、「狂気の糖質制限時代」を過ごしていた時に、参政党党首の神谷さんの事を知ったのである。
ただし当時の神谷さんは、国会議員ではなかったと思う。
当時(2016年頃)、私は糖質制限系の動画を次から次へと視聴しており、糖質制限の特集をしていた神谷さんのYoutubeチャンネルもお気に入りにいれていたのだ。
当時の神谷さんは穏やかででゲストのお話も良く聞いて、楽しく明るく視聴者に分かりやすくお届けされていたハンサムで魅力ある好青年で、私は好感を持ったものである。
その後、私は糖質制限に全く興味を失ったので神谷さんの番組も見なくなった。
そして最近、参院選でご多分に漏れず、時の人となった神谷さんの演説動画をずいぶんと見た。
演説やご主張の内容は置いておくとして、かつての明るく優しそうな表情は消え去り、自分や自分の党とは違う考えを持った人々を「アンチ」と切り捨て攻撃し、オノレの支持者たちとの対立を煽り立てる、余裕もなくユーモアも少ない姿に失望したのである。
・・・と、同時に「あれ?こんな人だったっけ?」とも感じたのだ。
あくまで私の超個人的感想なのだが、何か大きな力が背景にあって最早、かつての明るく楽しい本来のご自身を失っておられるのではないか、と・・・・・・
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自分たち以外の意見をすべて「アンチ」とする事においては「糖質制限推進医師たち」も、参政党と同じだ。
「反論します!」とか「製薬会社への忖度だ」とか「糖質制限反対派の陰謀だ」とか、そういう「自分ら以外すべて敵とする原理主義的な狭いムラ体質」を改めない限り、この人たちの主張が「日本人の栄養摂取基準」や「糖尿病治療ガイドライン」として採用されることは1000000%あり得ないだろう。
ただし。。。。で、ある。
私が名づける所の糖質制限3大ドクターである釜池・江部・夏井の3先生においては、糖質制限以外については、極端なご意見やお考えはお持ちではないと思う。
13年前に世間から姿を消した釜池先生は別として、夏井先生は反ワクチン論者ではないし、スピリチュアル的な意見も見たことがない。
と・こ・ろ・が。。。。。。だ!
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困った存在なのが「医師の立場」で「この先生(糖質制限推進ドクター)のホンの書いてあるとおりの栄養の摂り方で病気が治る」と本気全力で発信している糖質制限系の若手後進ドクターたちであろう。
令和の日本で「糖質制限業界」で食えるのは、ホンを書いたり糖質制限食品を売ったりしている、「信者」を相手に商売できるほんの数人のみ。
その他の若い後進医師が「糖質制限普及の正義感」に燃えて「オンライン医療」や「保険外診療」に先走ったとしても、それでは「信者」しか診れないので食っていけないだろう。
いや、まだそれだけなら一般患者がそんな診療所に行かなければ良いだけの話だから放置すれば良い。
しかし、ワクチン指定医でありながら「反ワクチン」をあからさまに主張していたり、ホメオパシー医療、栄養至上医療やスピリチュアル系に走ったり、さらにあからさまに属性としての外国人攻撃をしている人たちがいるので要注意だ。
あいや、もちろん副反応もあるのでワクチンについては「100:0」や「良い悪い」ではなくて、問題点は大いに議論すべきだろう。
しかし、反ワクも過度なスピリチュアルも不確かな情報の流布であるので、相手が医者だけに一般患者は警戒すべきだろう。
真面目で熱心な若手医者ほど、最初に糖質制限に大感動して「確証バイアス」がかかり、それがきっかけとなって、その他の事案についてもどんどん極端な考えに傾倒していったものと想定される。
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「糖質制限教」の幹部候補生の如く自ら糖質制限を推進し、患者を選んで保険外高額医療やオンライン医療に走ってしまっただけなら、まだ引き返せたかもしれない。
しかし、「確証バイアス」を拗らせてしまい、オノレが定義するところの正義感に打ち震えて突っ走ってしまった若きお医者さん達の先行きが心配でならない。
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いや、私が糖質制限妄信派の若い医師たちを心配しているというのは、いささかカッコつけ過ぎで「嘘」かもしれない。
本当に私が問いかけたいのは、この記事を読んでくださってくれている「医者以外」の一般読者さんに対してである。
主張の良し悪しうんぬんはそれぞれの人が判断することだが、とにかく不確かな情報を発信したり「自らすすんで世間離れ」している糖質制限推進の舎弟医師たちには要注意だ。
それは最早、糖質制限推進とは何ら関係ない「医師免許を持った者の困った正義感の暴走」と思う。
一時的な緊急対処療法として糖質制限を、ドクターの下で医療を受けるのは良いかもしれない。
ただ、その医者が、さらに突っ込んで
「ワクチンはとにかく危険なんだ」とか
「すべての不調は栄養不足なんだ」とか
ご主張される医者であれば、その診療所の前まで来たとしても、くるりと右回りして踵を返して立ち去ることも選択肢として考えたほうが良いだろう。

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