厚生労働省は「令和6年9月1日時点で、住民基本台帳に基づく百歳以上の高齢者の総数は95,119人」と発表しました。
厚生労働省が公表した9月1日時点の住民基本台帳をもとにした国内に住む100歳以上の高齢者の数は、2023年から2980人増えて9万5119人で、昭和45年以降54年連続で、過去最多となりました。 性別でみると、女性が8万3958人で全体の88%あまりを占め、男性が1万1161人となっています。 100歳以上の高齢者の数は昭和38年には全国で153人でしたが、昭和56年に1000人を超え、そして平成10年に1万人を超えたということです。 ・ 【画像&記事出典;NHKニュースウエブ 100歳以上の高齢者9万5000人余 54年連続で過去最多 (2024.09.17)より、転載、抜粋引用させていただきました】 |

5年前の2019年から特集している「ヘルシー長寿研究会シリーズ」
本年2024年で6回目の連載となっています。
そして、毎年100歳以上の人口について記事を書いてきました。【参照記事】 |
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拙ブログが特集を始めたここ5年間。
100歳以上人口が増え続けているのが分かります。
一方で、厚労省の発表によると
今年(2024年)100歳になった人は47,888人
つまり、100歳以上の人口95,119人のうちの半数が、「100歳なりたてほやほや」ということになります。
2020年の国勢調査では100歳を迎えた人のうち、約92%の方が105歳までに亡くなっておられます。
やはり105歳以上まで生きていくのはなかなか難しいようですね。
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百寿者、超百寿者、スーパーセンチナリアンの総人口に対する割合(2020年国勢調査)
【出典;慶應義塾大学医学部 百寿総合研究センター より、転載させていただきました】
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【関連記事】 ・ 2019年、ヘルシー長寿研究会(3.スーパー百歳の皆さん)【2019敬老の日】 において、「文藝春秋2016年6月号(百歳まで生きる)」に特集されていた「スーパー百歳が実践する健康法」という記事内の5人の100歳超えの皆さんのことを書きました。 2016年当時、健康で100歳以上をお過ごしになられていた5人の皆さんは、6年後の2022年、無事「超百寿者(105歳以上)」の人生を元気でお過ごしでしょうか? 「どうか、皆さん達者でお元気でお過ごしでありますように」 ・・・と、少しドキドキしながら、ウイキペディアやGoogleなどで検索して調べてみました。 そして、そこに待ち受けていた衝撃的な検索結果とは? ![]() ・ 【出典;ヘルシー長寿研究会2022(3)ヘルシー百寿者、その後。 より、抜粋引用】 |
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さて、本年100歳を迎えた人たちが生まれた100年前の1924年(大正13年)はどんな年だったか、少し調べてみましょう。
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1924年(大正13年)は、次のような出来事や特徴がありました。 ・大衆文化が花開いた年で、「文化主義」「文化住宅」などの言葉が流行しました。 ・映画館や劇場、美術館、遊技場、野球場などの大型文化施設が次々と建設されました。 ・関東大震災の翌年で、関東エリアでは帝都復興に向けてインフラ整備が急ピッチで進められました。 ・特に首都・東京では、大規模な道路整備や土地区画の整理などが行われました。 ・阪神電車甲子園大運動場(現・阪神甲子園球場)が竣工し、東洋最大と称されました。 ・政府は震災後の住宅不足対策として、財団法人同潤会を設立しました。 ・東京で鉄筋コンクリート造アパートを建設し、公団住宅の先駆けとなりました。 ・ 【出典;AIによる回答 1924年はどんな年でしたか? より】 |
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【動画出典; 阪神甲子園球場 より、共有埋め込みコードにてリンクさせていただきました】
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へぇ~、阪神甲子園球場って100年前の大正13年竣工なんですね。
大衆文化が花開いたり、インフラ整備が進められたり、勢いある年だったようです。
そう言えば、100年前は「大正デモクラシー」の時代で、消費文化が花開いて民本主義と呼ばれた民主主義が発達した自由で豊かな社会だったのですね。
大正デモクラシー(たいしょうデモクラシー)とは、日本で1910年代から1920年代(概ね大正年間)にかけて起こった、政治・社会・文化の各方面における民本主義の発展、自由主義的な運動、風潮、思潮の総称である。 信夫清三郎『大正デモクラシー史』(1954年)がこの言葉の初出である。 何をもって「大正デモクラシー」とするかについては諸説ある。 政治面においては普通選挙制度を求める普選運動や言論・集会・結社の自由に関しての運動、外交面においては国民への負担が大きい海外派兵の停止を求めた運動、社会面においては男女平等、部落差別解放運動、団結権、ストライキ権などの獲得運動、文化面においては自由教育の獲得、大学の自治権獲得運動、美術団体の文部省支配からの独立、マルクス主義、アジア主義など、様々な方面から様々な自主的集団による運動が展開された。 【出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 大正デモクラシー より、抜粋引用させていただきました】 |
モダンガール「モガ」、モダンボーイ「モボ」と呼ばれた、西洋文化の影響を受けた最先端の流行やファッションを取り入れた人々が街を闊歩していたようです。

第二次世界大戦前を一括りに「戦前」としますと、もんぺ姿や全体主義や戦争という暗いイメージばかり持ちがちですが、今から100年前、大正から昭和にかけては明らかにモダンでそこそこ自由な社会だったわけですね。
「そこそこ自由」と書いたのは、100年前は「大日本帝国憲法」下での社会であり、女性に選挙権がなかったり主権は天皇で国民は臣民であったりと、やはり現在と違って権利が制限されていたからです。
やがて1929年の米国大恐慌の発生による大不況時代到来、そして1931年の満州事変から始まった「十五年戦争」により軍事費が増大し、そこそこ自由な社会、豊かな消費文化はあっという間に瓦解してして、多くの人々の命や平穏な日常が奪われていきました。
そして100年後の2024年、令和6年。。。。。。
もちろん、街にも店にも多くの物資が溢れていて、豊かな消費生活を享受しているかに思えますが、ジワジワと、本当にジワジワと、人々の消費活動は苦しくなって、軍事関係費が増え続ける現在。
「いつか来た道」にならなければ良いのですが・・・・・・・
【画像出典;リクナビNEXT 経済学で戦争は止められますか? より、転載させていただきました】
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●1924(大正13)年生まれの有名人● ・ 力道山(享年39歳) 格闘家/プロレス 越路吹雪(享年56歳) 女優 歌手 吉本隆明(享年87歳) 評論家 安部公房(享年68歳) 作家 黒岩重吾(享年79歳) 作家 鶴田浩二(享年62歳) 俳優 春日八郎(享年67歳) 演歌歌手 安倍晋太郎(享年67歳) 政治家 吉行淳之介(享年70歳) 小説家 京マチ子(享年95歳) 女優 竹下登(享年76歳) 政治家 高峰秀子(享年86歳) 女優 邱永漢(享年88歳) 作家 淡島千景(享年87歳) 女優 乙羽信子(享年70歳) 女優 久米明(享年96歳) 俳優 声優 ナレーター 三木のり平(享年74歳) お笑いタレント 俳優 赤木春恵(享年94歳) 女優 カーター米大統領(99歳) 元大統領 村山富市(100歳)元内閣総理大臣 ブッシュ米大統領(父)(享年94歳) 元大統領 相田みつを(享年67歳) 詩人・書家 ・ |
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いやはや、100年前の1924年(大正13年)に生まれた著名人のリストには、プロレスラー、作家など、一世を風靡した方々の名前が並んでいますね。
思春期から青年期の、人生にとって一番輝く青春期を戦争下で過ごされた年代の人たちです。
そして現在61歳の私にとって、ほとんどの人を存じ上げているのにも驚きました。
私個人的には、学生時代に作品をよく読んでいた作家の黒岩重吾先生が印象深いですね。
大阪釜ヶ崎を舞台に社会の底辺に蠢く人々を描いた、いわゆる「西成モノ小説」にハマっていたのです。
人間の内部には、ゴッドと共に棲(す)むデーモンの欲求がある。 必要なのは、何処までデーモンを抑え込むかであろう。 それが不可能でも、最低限、デーモンを憎む気持ちだけは持たねばならない。 現代人に必要な人間の証はそこにある。 By 黒岩重吾 |
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眉毛がトレードマークの村山富市元首相は、3月に100歳を迎えられてご健在のようです。
末永く、お元気でお過ごしいただきたいのもです。
しかしながら、その他の大正13年生まれの著名人の方は、ほぼ全員お亡くなりになられているようで、ま、少し寂しい感じがします。
た・だ・し。。。。で、ある。
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本日
令和6年年10月1日
正に本日
100歳の誕生日を迎えられた御仁がいらっしゃいます!!
さあ、ご紹介しましょう。
本日、2024年10月1日に百寿者の仲間入りを果たした御仁とは?
いよぉ!大統領っ!!

アメリカ合衆国
第39代大統領
ジミー・カーターさん

1924年10月1日生まれのカーター元アメリカ大統領。
2024年10月1日、本日100歳を迎えられました!
歴代アメリカ大統領経験者で、最高齢者であるとの事。
カーターさんは私が中学生から高校生の頃、アメリカ大統領(1977年~1981年)であられました。
カーター大統領は、ベトナム戦争の後遺症、ウォーターゲート事件で疲弊していた当時のアメリカで「人権外交」を展開しましたが、あまりうまくいきませんでした。
むしろ、大統領退任後に国際紛争の解決などに尽力されてノーベル平和賞を受賞されるなど生涯にわたる大活躍を成されています。
政治に興味を持ち始めた中高生時代、私はカーターさんの著書「なぜベストを尽くさないのか」を蔵書し、その後、平和活動を続けるカーターさんの活躍にずっと関心を持っていました。
癌などで闘病されているカーターさんは、昨年2023年11月に96歳で亡くなられた妻ロザリンさんを見送られて、現在は自宅で穏やかに最期を迎える「ホスピスケア」に移行されているとのこと。
ロザリン・カーター元米大統領夫人の追悼式に参列したジミー・カーター元米大統領。
ジョージア州アトランタの教会で(2023年11月28日撮影)。
(c)ANDREW CABALLERO-REYNOLDS / AFP
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カーターさん、100歳お誕生日おめでとうございます!
これまでの長きにわたる世界平和に向けた活動に感謝し、今後も穏やかにお過ごしになられることをお祈り申し上げます。
そして、他のあらゆる10月1日生まれの方もおめでとうございます!
スリムちゃんブログから謹んでお祝い申し上げまする、で、ございます。
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特集シリーズ「ヘルシー長寿研究会」では、「高齢化」&「少子化」そして「多死社会」を迎えていく時代の中で、どのように「ヘルシー&長寿」を過ごしていけばいいのか調べて、読者の皆さまとお役立ち情報などを共有できたらと考えて記事作成してまいります。

【画像出典;東京大学高齢社会総合研究機構 より、引用させていただきました】
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記事作成にあたりましては、できるだけ1次情報(関係各省など国および研究機構などの資料や統計)を中心にググってまとめています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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