★釜夏物語(ボクの糖質制限狂時代)★第23話★「モリタク」

タイトルの「釜夏物語」とは、糖質制限の

「創始者と言われる;池豊秋先生」
「推進者と言われる;井睦先生」

・・・・の、お名前から1文字づつ拝借して名付けたものである。
糖尿病発症直後、糖質制限を実践するにあたって数多くの関連動画を聴講した中で「最初に最も参考にさせて頂き、起爆剤となった」のが、2先生のご講演またはご出演の動画であったのだ。
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ただしである。
両先生の存在が起爆剤となったのではない。
釜池および夏井の両先生にはお会いしたこともないし、お人柄がどうのこうのなどの感想記ではない。

釜池豊秋&夏井睦、両先生の「動画作品」の凄まじい煽りエネルギーが起爆剤となったのだ。
この「釜夏物語」を通じて私自身の体験や感想を、そして平成の多くの日本人が夢中になった「糖質制限という現象」を語っていこうと思う。

なお、今の私は、
釜池先生の「糖質ゼロ食で120歳まで健康長寿」にしても、
夏井先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」にしても、
個人的には「んな訳ないだろ。アホか」という全く賛成できかねる考えである。
それどころか、この両先生の「糖質は毒や。田んぼなんか要らん」や「炭水化物が人類を滅ぼす。米は麻薬と同じく危険」とする「ご説そのもの」は、「糖質制限ダイエットブーム」を通じて日本人全体の健康については、大きく悪影響を及ぼし、しかも、医師の主張だけに、余計、性質が悪い両先生であると思っている。
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画像は、左が日本での糖質制限創始者と言われる釜池豊秋先生の著書。
釜池先生は元整形外科医だが、糖質制限食事法を多くの患者さんに指導し、糖尿病改善の実績をお持ちのようである。
右は日本での糖質制限第一人者と呼ばれている江部康二先生の著作。
師匠の釜池先生からの一方的ともいえる理不尽な「糖質量を巡る論争」を公開メールで仕掛けられて、ついに釜池先生と袂を分けてしまう。
そして中央の書籍は、「怒りっぽい理想主義者の釜池先生と商売上手な現実主義の江部先生」という「糖質制限ツートップ」が生み出したといえる世紀の怪書籍「炭水化物が人類を滅ぼす」である。
整形外科医の夏井睦先生が書いたこの本は「驚異のダイエット法」と銘打って発売されたベストセラーである。
糖尿病治療としての対症的な食事療法から大きく離脱&飛躍してしまい「ダイエットだ、既存医療は詐欺だ、小麦は偽りの神だった」などと、人類史上最低最悪の書籍として歴史に名を残すこととなった1冊になったと、私は評価している。
人類史上、最もアタマが悪いホンであると言っても、極めて控えめな感想といえよう。
その一方で、釜池・夏井両先生の「煽りの凄まじいエネルギー量」は、私を含む多くの人にとって「オノレを見つめなおす起爆剤」となったのではないかとの思いもある。
両先生の、徹底した糖質批判、狂った断定モノ言い、そして人を煽るような極論暴論が、すべてゴミで役に立たなかったかと言えば、もちろん、そうではない。
「炭水化物が人類を滅ぼす。糖質制限は驚異のダイエット法だ」などの発言は、正直言って人類史上最低最悪のアタマの悪い主張であるが、それでもこの「衝撃的なタイトルや煽り」に衝撃や影響を受けて、それがきっかけとなって、「糖質制限」というフレーズを通じて、オノレの人生を、健康を見直して立て直していく起爆剤となった人も無数にいるのだ。

その中の一人に、間違いなく私も存在する。

つまり、賛成反対かかわらず”糖質制限”を通じて・・・・
「人生や健康について、一度立ち止まって考えなおすきっかけを作ってくれた」
「賛成反対含めて色々な広い考えを持つ事ができた、イマジネーションを掻き立てられた」
という意味での、釜池先生・夏井先生についての愛を込めて記事を書き進めている。。。。
さて、当シリーズ「釜夏物語」主役のひとりである夏井睦先生が2014年当時、ご著書「炭水化物が人類を滅ぼす」で話題となり、「糖質制限ダイエット推進ドクター」として多くのバラエティ番組に出演されていたことも既に取り上げてきた。
そして、当時、糖質制限を取り上げていたバラエティ番組で、「デブ枠」として出演されていたのが経済評論家の森永卓郎先生であった。
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この頃の森永先生は、既に糖尿病を発症されており、「血糖値を下げるために毎日2本の注射と毎食大量の薬を服用していた」とのこと。
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その後、森永先生はTV番組の「ライザップで目標値までダイエット成功したら賞金500万円」という企画にて、他のライバル立候補者であったホリエモンやフジモンなどとの視聴者投票の結果、見事、モニターに選ばれたと言う。
2016年、いよいよ「賞金500万円に目がくらんで低糖質ダイエットにチャレンジ(スリム鳴造蔵書;「モリタクの低糖質ダイエット」より引用)」されたのである。
森永卓郎、ライザップで肉体改造 
約20キロ減量に成功 ライザップダイエット結果報告会
【動画出典; oricon より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました。】
結果は皆さんご承知のとおりであろう。
「体重18.9㎏減の69.9㎏、ウエスト23cm減、Hba1Cは8.4から5.6」へ。
飲んでいた薬はすべて無用となり、この時点では森永さんの糖尿病が寛解されたのである。
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【画像出典;スリム鳴造蔵書「モリタクの低糖質ダイエット」(2016年7月初版)】
2016年夏。
糖尿病診断された私が、狂気&凶気&強気and侠気のごとく糖質制限に取り組んだ時期であった。
何十冊も糖質制限関連のホンを買いあさっていた中に、この森永先生のご著書もあった。
森永先生は賢くも正直に「糖尿病発症後7年間も主治医と管理栄養士からは既に糖質の摂り過ぎを指摘されていたが、500万円という賞金が鼻先のニンジンとなり、初めて真面目に取り組むこととなった。スミマセン」
そう、森永先生は決して「糖質制限狂信者」にはならずに、既存医療である糖尿病専門医に対する感謝の念を著作に記しておられる。
●メタボ豚造(2016年7月現在、53歳の私)体重85kg
●スリム成掛(2016年11月現在、53歳の私)体重67kg
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一方の私は、森永先生が「ライザップでダイエットに成功、糖尿病寛解」された2016年、糖質制限食事法と運動習慣を通じて体重減に成功し、投薬や通院などという糖尿病治療を行わずに済んだ。
以後、約8年以上、何とか寛解状態は続いている。
私が糖尿病治療において糖質制限食事法をチョイスしたのは、「巨大掲示板2ちゃんねるの投稿者の、メリットデメリット忌憚なき意見の数々」がきっかけだが、何といっても「零細自営業者という弱者である自分が、今後も長く健康で働くための背水の陣の思い」が強かったのである。
そして今は糖質制限など実践もしていないし、長期の実践はむしろ健康に良くないと思っている。
「糖質制限」を実践して良かった点は「自分自身の食生活など健康意識に目覚めることができた」ことだ。
「糖質制限」という巨大な社会現象を背景に、そのカテゴリー「釜夏先生の狂気&凄まじい煽り」のエネルギーを肥やしにしたお陰で、その後の私は、健康や食べ物や生活習慣について一生学び続けるスキルを身につけることができたのである。
糖質制限に集中したからこそ、糖質制限を止めることができたのである。
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【画像出典;スリム鳴造蔵書「年収300万円時代を生き抜く経済学」】
糖質制限が正しかろうが間違っていようが、とにかく「信じて実践してみる」と悲痛な決意を持っていたのだ。
それゆえに、「糖質や炭水化物を憎み、人々を煽り立てる名人」である「釜池先生&夏井先生」の動画や著作が、大いに「起爆剤」になったのだ。
「健康を意識する生活習慣」を生涯を通じて学ぶことができた「一因」として「釜池&夏井」の2先生には愛を持っているし感謝を捧げる読み物、それが当特集「釜夏物語」である。
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一方で森永先生は、有名人であり日本有数の経済評論家として人気があったからこそ、「賞金500万円」をプレゼンされた企画に乗る事ができたのであろう。
逆に、そこまで追い込まれないと「健康意識の改革」ができなかった森永先生は、ニンゲンの弱い面も見せてくれたのであろう。
つまり、森永先生にとっての釜夏物語こそが「賞金500万円のライザップの食事と運動」であろう。
森永さんはRIZAP実践のおかげで健康になられた、しかし、「進行した糖尿病」は重度の基礎疾患であることに変わりなく侮れません。
糖尿病患者にとっては誰でも「血糖値下がった良かった!」だけで済むはずがあろうはずもなく、二の矢をどう放つか。。。。。
つまり、できればその後も長く健康な人生を過ごすにはどうすれば良いのか、絶えず注意を払わなければならないのが「完治はない」と言われる所以の糖尿病と言う病の難しさであろう・・と、スリムちゃんは考えます。
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森永さんは「低糖質ダイエット」がいまの食事に生きている部分があると言います。
「がんになって卵をほぼ毎日食べるようになった。もともと好きでしたが、栄養価が高くて効率がいいんです。」と。
そして、ロースやカルビ豚バラブロックなどの大好物の脂っこいものも積極的に召し上がっているとのこと。
一方で、体重減少を防ぎ体力を持続させるため、パン、ラーメン、回転寿司、アイスクリーム、飴などの糖質も食べたいときに食べたいだけ食べているそうです。
森永さんは「糖質はがんの好物だから食べるなと言われるけど、糖質食って体重の減少を食い止めないと体力が持たない。だからおやつもバンバン食べます」と、おっしゃっています。
「糖質はがんの好物だから糖質制限すればがんは消える」とか、糖質制限推進派ドクター達がご高説を述べようが、がん患者の森永さんは糖質制限のメリット・デメリットを知ったうえで、「糖質をバンバン食って、余命を伸ばして、今もご活躍中」ということです。
2025年1月下旬現在。
森永卓郎さんは、転移が始まっている可能性があると自ら語っておられるようだ。
また、「一応、『緩和ケア』っていうことで…」と、医療用の痛みを取る薬を飲んでいることも明らかにされている。
糖質制限については、森永先生は9年前の「ライザップ食事&運動療法」で、明らかに体調が良くなって健康的になられた。
そして森永先生の何よりの財産はご本人自ら語っておられるように「痩せたこと自体より、健康意識が芽生えたことが大きな成果だった」事だろう。
その「健康意識を手に入れる事」こそが、「釜池物語」のテーマである。
【がん闘病】 森永卓郎さん 体調について明かす「『1ヶ月後が見えない』っていう…」「今のところ元気なんですけれども」|TBS NEWS DIG
さて、世間やネットでは、森永先生が病気になったことで「極端(糖質制限)なことをしたからだ」との意見も散見されるが、私は「ライザップ(糖質制限&運動習慣)を実践したからこそ、森永先生は今まで元気に余計に長く生きてこれた」と思っている。
一方で、江部や夏井といった糖質制限推進派センセ方が「糖質制限を実践している僕たちはこんなに元気です」とドヤっているが、お前ら2人の自己申告である個人の健康状態よりも、医者であるならば、多くの国民にとってどうであるかが重要なのだ。
2名の糖質制限推進ドクターが「元気です」と言ったって、糖質制限を最初に導入されて指導されたという江部先生の実兄先生は早くに亡くなられているし、糖質ゼロで創始者の釜池先生だって今は健康状態も分からず行方不明だ。
そのことは、どう説明するのか?
自分らが糖質制限のおかげで健康だという理屈ならば、同じく、糖質制限実践者で亡くなった方や体調悪化した人がいるならば、同じく糖質制限が病気の原因や死因である、と、言うべきだろう。
糖質制限推進派センセ方は、糖質制限実践者が亡くなるとマスコミに「アノ人は元々手遅れだった」とか「糖質制限のやり方が間違えていた」とか、「高血糖の記憶が残っているのだ」とか、気が狂ったような回答をしているが、そのようなワザワザ死者を冒涜するような回答も必要ないだろう。
一緒に糖質制限推進でがんばってきた仲間には「糖質制限で元気になられて一緒に普及活動を行って活躍された。ご冥福をお祈りします」で良いのではないか。
さて、森永先生の余命がどうあれ、私は、こう記憶にとどめたい。
「森永先生は、糖質制限で健康意識が芽生え元気になられて、糖尿病も寛解されて、その後何年も活躍された」と。
そして、「がんの好物は糖質だ」とか「がん患者こそ糖質制限を」と、医者の分際で不確かな事を主張する糖質制限クソ医者どもには、末期がん患者である森永先生の以下のお言葉をしっかり受け止めていただきたいものである。
「糖質食って体重の減少を食い止めないと体力が持たない。by森永卓郎」


【2025年1月29日;追記】
当記事を執筆掲載した2日後の2025年1月28日、森永卓郎さんがお亡くなりになりました。
ご逝去を悼み、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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