★番組感想★ ビートルズの革命⑥でもよ、結局ジョンは殺されたじゃん【映像の世紀バタフライエフェクト】

当特集で書く内容は、NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」で放映されたビートルズを特集した回の番組の視聴感想記だったのですが・・・・・・
ビートルズの革命 ① (10).JPG
NHK総合『映像の世紀バタフライエフェクト ビートルズの革命
【前半・・・赤の時代、のっぽのサリーの奇跡】
(初回放映日;2023年6月12日)
【後半・・・青の時代、そしてルーシーは宇宙を行く】
(初回放映日;2023年6月19日)
プロデビュー後のビートルズの活動期間は8年。
言うまでもなく、当番組の「赤の時代/青の時代」のサブタイトルは、ビートルズの活動を前期と後期に分けた2つのベストアルバムのタイトルにちなんだもので、当シリーズでは、これまで5回、前期の赤の時代の視聴感想記を書き連ねており、今後は後期の「青の時代」へと続けていく予定だったのですが・・・・・
Beatles-blue-red.jpg
ザ・ビートルズ 1962年~1966年《赤盤》
ザ・ビートルズ 1967年~1970年《青盤》
The Beatles ‘Red’ and ‘Blue’ albums (2023 editions) are out now!
【動画出典; The Beatles より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました】
黒人アーチストの曲をリスペクトしてカバーするビートルズが、アメリカの人種差別に猛反発する過程を紹介した「赤の時代」は、うまく描かれており秀逸でした。
一方で、ビートルズの音楽がラジオの電波に乗って冷戦当時の鉄のカーテンを越えて東側の社会を変えたという件の「青の時代」は、ソ連東欧に執拗に拘って恣意的に演出されており内容としては大失速した印象を受けました。

NHK番組は、以下のように語りました。
      ↓
階級社会、人種差別、戦争、ビートルズはその全てにNOを突き付けたんだよ。」
音楽は、東西冷戦の厚い壁をも越え、東側の若者たちにも届いていた。」
「解散後も世界を動かし続けるビートルズの衝撃波は、あなたの人生にも届いているかもしれない。」
       ↑
ま、確かにNHKさんの言う通りビートルズは世界を自由にしたのかもしれませんが、この番組が放映された2023年6月から1年経った現時点(2024年7月)で、記事作成の筆が一向に進まないブログ主・・・・・・
その原因は「ビートルズがNoを突き付けたという階級社会、人種差別、戦争、どれも全く解決していない21世紀の現実を問題提起していないことへの当番組への不満」でございましょう。

とりわけ、私が番組が大失速したと感想を持つ「青の時代」では、「ビートルズが不自由な東側社会の若者にも影響を与えた」と、いかにも「ビートルズは西側社会の自由な環境を促進した、めでたしめでたし」のような演出をされて編集されています。
第二次世界大戦の敵国敗戦国ではありながら一応”自由”な西側社会の一員であり、ビートルズを自国東京で何とかギリギリのタイミングで公演させることができた日本という国の国営放送(NHK)がドヤ顔で演出していますが、やはり私には大いなる不満が残ります。

スリムちゃん「ふぁわぁあ~。眠い。」

何が何でも「ビートルズはソ連など東側社会を変えた西側社会の勝利なんだ」とか「ビートルズは、階級社会にNOを叩きつけ、戦争を終わらせたんだよ」と我田引水する無茶苦茶な番組進行&台本&演出に、飽きてしまった、我らがブログ主「スリムちゃん」

むなしい・・・・・
そりゃ、そうだなわ・・・・
「NHKが言うところの西側社会の自由の象徴とやらのビートルズのジョンは、じゃあ、何で、何に、どうして、殺されたのか?」
答えは明快・・・・と、個人の意見として書こう。それは・・・・
「西側社会の階級制度、人種差別、戦争、その全てにNOを突き付けたから、ジョンは殺された」のである、と。
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【 【Happy】 ハッピークリスマス【 Xmas 】( 2018年12月09日)より、引用】

1980年12月9日午後6時半頃。。。。
当時高校3年だった私は、深夜の受験勉強に備えて夕方は仮眠するのが日課でした。
ウトウトしていると、突然、本当に全く唐突にジョンレノンの「イマジン」のイントロがラジオのニュース番組から流れてきました。
ニュースアナウンサーが何かを言うまでの刹那・・ほんの数秒間、以下のようなことが頭に浮かんだことを、今でも覚えています・・・・

・・・お?来年春だと噂されているジョンとヨーコの来日コンサートの日程発表か?
・・・ふふふ、来日時にポールみたいに大麻やらで逮捕されなければ良いが・・・
・・・それともジョンも何かで既に逮捕されたのか?
・・・いや、それにしては何で湿っぽいイマジンが突然流れるんだよ、ジョンに何かあった?・・・

////数秒後・・・・・・

アナウンサー「ニューヨーク共同。現地時間8日午後11時頃、元ビートルズのメンバー、ジョンレノンが自宅アパート前で待ち伏せしていた男に拳銃で撃たれ死亡しました・・・・」
高3の私「           」

ラジオは事件の詳細についてはそれ以上何も言いませんでした。
7時のNHKニュースを観ました。
ジョンの死は事実でした。。。
その年(1980年)は、1月に日本公演で来日したポール・マッカートニーが大麻所持で逮捕され、確か1週間くらい拘留された後、国外追放処分になっていました。
一方のジョンレノンは5年間の沈黙を破り音楽活動を再開し、11月に夫人のヨーコ氏との共作アルバム「ダブル・ファンタジー」を発表したばかりでした。double fantasy.jpg
ジョンは1975年の息子誕生とアメリカ政府との裁判に勝ち「永住許可」が降りたのを契機に、音楽活動を停止しているとの事でした。
そんな時にジョンが5年ぶりに再び音楽活動を再開したとあって、私のみならず世界中が固唾を呑んで見守り、そして待ちに待って発売されたニューアルバムを毎日聞いていたはずです。
まだジョンが存命中にリアルタイムで聴くことができた「わずか1ヶ月弱の間、世界中が共有したジョンの”新しい声”」・・・
これは、私、いや世界中のファンにとっては、今でも決して忘れることができない魔法がかかった夢のような時間だったのかもしれません。
Watching The Wheels 
(アルバム;ダブル・ファンタジーより)
【動画出典;johnlennonより、共有埋込コードにてリンクさせていただきました】
Watching The Wheelsは、私が1番好きなジョンの曲です。
初めて聴いた時から40年経過した今も変わりません。
この曲では「みんな俺が表舞台にいない事を心配してくれるが、大丈夫だ。ここで坐って高みの見物するのが好きなんだ。だけどメリーゴーランドにはもう乗ることはないよ。」と語るジョン。
メリーゴーランドとは何でしょうか。
それは権力者や国家が意のままに、影響力を持つ人気芸能人に同期や同調を求める圧力かもしれません。
元々ジョンという人はビートルズ時代に王室に向かって「安い席の人は拍手してください。高い席の人は宝石を鳴らしてください」と言ったり、「今の若者にとってビートルズはキリストより人気がある」と発言し、アメリカでビートルズ排斥運動が起こったりと、何かと物議を醸しだしていました。
The Beatles - Twist and Shout (Live at Royal Hall)
1963年秋、英国王室主催のバラエティショーに出演したビートルズ・・・・
ジョン・レノン「安い席の人は拍手してください。高い席の人は宝石を鳴らしてください。」
【動画出典;Pedro Durandより、共有埋込コードにてリンクさせていただきました】
レノン以下ビートルズは、公民権運動盛んな1964年のアメリカツアーでは、黒人と白人の席を分離する会場での公演は拒否すると発言するなど、やはり「操り人形のアイドル」とは全く違っていたのでしょう。
ビートルズの世界的成功により、権力者や国家に忖度しなくても生きていけるジョンは、敵国敗戦国の日本人の女性である妻ヨーコとともに、女王から授かった勲章メダルを返還したり、ベトナム戦争に反対する平和運動を行いました。
つまり、自分の人気稼業「ビートルズの世界的影響力」を、国家権力の言う通りには使わないと宣言して、実際に市民に混じって戦争反対のデモ行進や集会に参加するなどの活動を行ったのでした。
POWER TO THE PEOPLE. (Ultimate Mix, 2020)
- John Lennon/Plastic Ono Band (official music video HD)
【動画出典;johnlennon より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました】
(以下はブログ主の妄想独り言。。。おっと、誰かが来たようだ・・・・)
     ↓
ジョンを国外へ追い出そうとしたアメリカ政府は裁判で負けてしまった。
喜劇王チャップリンを追放したあのアメリカが。。。。
ビートル野郎はそのまま大人しく表舞台から消えてくれれば良かったが、5年ぶりに、またぞろ姿を現しやがった・・・
折しも時代は、アメリカソ連の冷戦真っただ中、右派共和党の新大統領レーガンの就任直前であった。
ジョンのケツ持ちは、何の利害関係も持たない純粋な何億もの世界中のファンだ。
若者を中心に間違いなく世界一の影響力を持つビートル跳ねっ返り野郎のジョンが、また何かやらかすのか?
しかもレノンの奴は「俺より頭のおかしい奴」と惚れ込み「俺の人生の師匠」と呼ぶ最強の妻、黄色人種のヨーコが彼の燃料投下剤&精神安定剤になっている。
この2人は既に全裸を世界中にさらけ出しているので隠すものがない、つまりスキャンダルでも消せない、裁判でも追い出せない、しかも奴さんは、解散した今も世界で一番影響力を持つアノ「ビートルズ」の親分だ・・・・・
ならば・・・・方法はひとつだ・・・レノン君。手荒なマネはしたくなかったんだがね・・・・

(注意;「レノン暗殺事件」は、公式では狂信的なファンによる単独犯行として処理されているようです・・・「公式」では、な。)

「やっぱり殺されてしまうんだ」・・・と、当時高校生の私でさえ思ったくらいだから、世界中の大人のファンも暗黙の内に色々察したであろうタイミングで、ジョンは旅立ってしまいました。
いや、ま、ジョンを殺したのは表向きは「熱狂的なファンの個人的犯行」とされていますが・・・・・・・
ジョンは政府に殺された… オノ・ヨーコ、惨劇を回想
1980年12月8日午後10時50分。
ニューヨークの自宅アパートの入り口でジョンが射殺された事件は全世界に大きな衝撃を与えた。ヨーコさんはこう振り返る。
「ジョンはね、後で振り返ると、自分が殺されることが分かっていたんじゃないかなって気がするの。私たちが平和、平和って、ずっとアクティブに運動していたでしょう。だから、ジョンはガバメント(米政府)に殺されたんじゃないかって私は思っているの……」
反戦運動の先頭に立ち、世界平和を訴え続けたヨーコさんとジョンは71年に英国から米ニューヨークに生活の拠点を移した後、米連邦捜査局(FBI)に活動を厳しく監視されていた。
世界の若者に絶対的な影響力を持ち、ベトナム戦争のさなかから反戦を呼び掛けてきたヨーコさんとジョンの言動に、米政府はかなり神経をとがらせていたようだ。
【出典; NIKKEI STYLE(2020年10月30日)より、抜粋引用させていただきました】
         ↑
このオノ・ヨーコさんインタビュー引用記事の内容に私は驚きました。
陰謀論として片付けられてしまっているが世界中の誰もが思っているであろう「ジョン暗殺説」・・・・・
それを目の前で殺されるのを見たジョンの配偶者であり遺族であるヨーコさんが、「ジョンは米国政府に殺されたと思う」と、とうとう本音を語っておられるからです。
ヨーコさんはジョンが殺されてからは、当時5歳であった幼い息子ショーンの安全のためにも、それはそれは慎重な言動を何十年も続けてこられたはずです。
それがなぜ?
なぜ、このタイミング(ジョン逝去から40年)で堂々と本音を語ったのか。
それは、私が思うに息子ショーンさんの成長にあると考えています。
2024年の現時点でヨーコさんは91歳でかなり体力が落ちていると報じられています。
一方で、息子ショーンが亡き父ジョンレノンの遺産や著作権管理を引き継いだり、母ヨーコの面倒を見ていたりと、今や十分に成長したからでしょう。
(ただし、最近ショーンは英国のヘンリー王子を「バカ」とXでポストして炎上し殺害予告を受けたりしています。どうか、年老いた母親に今さら心配をかけないよう慎重に行動してもらいたいというのが、私個人の思いです)
ギミー・サム・トゥルース.jpg
上記画像は、ジョンが生誕80年、没後40年を迎えた2020年に、息子ショーンのプロデュースにより発売されたベストアルバムのジャケットです。
私は「ああ、あの時のジョンか。思い切った写真を使ったなぁ!攻めてるなショーン!でも身辺には気をつけろよ。頼むぜ。」と思ったのです。
それはなぜか?
ヒントは(詳しい解説は次回以降に書きます)
    ↓
ジョン・レノン - MBE を返上
【動画出典; thebeatlesinterviews より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました】
「NHKが言うところの西側社会の自由の象徴とやらのビートルズのジョンは、じゃあ、何で、何に、どうして、殺されたのか?」
誰がジョンレノンを殺したのか (1).JPG
【画像;スリム鳴造蔵書「誰がジョン・レノンを殺したか?」】
次回からは、ビートルズ時代からジョンが亡くなるまでの政治的発言や行動を貼り付けて、読者の皆さんにご覧いただいて、ブログ主が感想を書き連ねてまいります。


★番組感想★ビートルズの革命【映像の世紀バタフライエフェクト】

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