【映画感想】せかいのおきく(2023年;日本映画)

ゴールデンウイーク後半の雨天日。
0親等?のスリムちゃんスタッフの方と共に映画鑑賞しました。
🔲立町電停付近
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🔲夢売劇場「サロンシネマ1・2」
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サロンシネマ1・2は東急ハンズ広島店の8階にあるミニシアターでございます。
ご覧のとおり、入口の大看板には映画の1シーンらしきイラストが4つ描かれています。
「ジョーズ」「タクシードライバー」「アメリ」そして小津安二郎監督の「東京物語(1953)」の老夫婦ですね。
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映画館運営者さんサイドの暖かくも熱き映画愛が伝わってまいります。
さ!
今回、スリムちゃんブログが観賞した映画は?!
🔲映画鑑賞「せかいのおきく」
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脚本・監督 阪本順治
出演 黒木華、寛一郎、池松壮亮ほか
幕末の江戸が舞台である時代劇です。
安政時代が中心なので、黒船来航から開国そして明治維新へと激動に揺れる時代の中、様々な困難や不条理に襲われ恐れつつも、それでもなお「せかい」を見つめて前を向いて生きている市井の人々の、主に人情長屋噺といった内容です。
映画『せかいのおきく』本予告《90秒》
【動画出典; 東京テアトル公式チャンネル より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました。】
22歳のおきくは、武家育ちでありながら今は貧乏長屋で父と二人暮らし。
毎朝、便所の肥やしを汲んで狭い路地を駆ける中次のことをずっと知っている。
ある時、喉を切られて声を失ったおきくは、それでも子供に文字を教える決意をする。
雪の降りそうな寒い朝。
やっとの思いで中次の家にたどり着いたおきくは、身振り手振りで、精一杯に気持ちを伝えるのだった。
江戸末期、東京の片隅。
おきくや長屋の住人たちは、貧しいながらも生き生きと日々の暮らしを営む。
そんな彼らの糞尿を売り買いする中次と矢亮もまた、くさい汚いと罵られながら、いつか読み書きを覚えて世の中を変えてみたいと、希望を捨てない。
お金もモノもないけれど、人と繋がることをおそれずに、前を向いて生きていく。
そう、この「せかい」には果てなどないのだー。
【出典;せかいのおきく公式サイト より、抜粋引用させていただきました。】
映画開始を告げるブザーとともに、左右両側のカーテンが狭められました。
つまり通常の映画の横長スクリーン(シネマスコープ)ではなく、昔のTV画面サイズ(スタンダードサイズ)の画面サイズで作られた作品でございました。
冒頭、音程が安定していない不協和音気味なピアノの音色とともに、モノクロの幕末へと導かれていきます。
映画はほぼ全編モノラルですが、おきくの着物、おきくの部屋のろうそくなど、一部だけ色付けされているカットがあったり、一方で、シーン全体がカラー画面で描かれるチャプターもございます。
ただし、「肥やし」を汲んだり運んだりする場面は、流石にすべてモノクロでございました。
そう言えば一部だけ着色するシーンとしては、黒澤明監督の「天国と地獄」での煙突の煙が有名でしたね。
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この映画は、貧乏長屋や長屋の室内、郊外の風景など、江戸時代の街や市井の人々を細かく美しく描写していました。
ただ欲を言えば、この映画に限らず「時代劇」については、いつの日か「リアルな当時の街を感じることができる映像」を見て見たいと思っています。
つまり、あまり上手く表現できませんが、「長屋」や「室内」の映像だけではどうしても「よく作られたスタジオ内セットまたはどこかの江戸村での撮影」と見てしまうので、「長屋を飛び出して、それに続く外のリアルな江戸の街」を感じてみたい気がするのです。
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ま、それはそれ、この作品は武家崩れの父と貧乏長屋で暮らす”おきく”と「おわい屋(肥え組み職人)」の若者2名など、幕末を生きる庶民の日常を美しい映像(うんこさえ美しい)で描いた素晴らしい作品でございました。
現在(2023年5月時点)、最新封切作品につき、これ以上はネタバレになるんで興味持たれた方はぜひ映画館に足を運んでみてはいかが、かな、で、ございます。
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【関連記事その1・・・うんちにまつわるSDGs】
江戸の都市は、世界に類をみない衛生的な都市であったとされます。
稲作を基調とした社会システムの中で、し尿や生ごみといった有機物が農村で肥料として土に還り、都市に残ることがなかったことがその理由とされます。
近世ヨーロッパの都市ではし尿の処理に有効な手段がとれずペストやコレラといった伝染病が猛威をふるいましたが、このような伝染病の発生は、日本では、病原体の媒介となりうるし尿等が放置されずに有効活用されていたために、比較的少なかったようです。
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【出典;環境省HP より、江戸時代と持続可能な社会のシステム より抜粋引用させていただきました。】 
肥料不足を解決し、野菜の価格上昇を抑える方法はないか。
佐賀市下水浄化センター取り組みの中心となっているのが、佐賀市下水浄化センター。
佐賀市の7割にあたる17万人の下水を処理しながら「肥料」を作っているんです。
主な原料となるのは私たちが下水に流す「し尿」、つまり「うんち」や「おしっこ」です。
およそ50日かけて堆肥が完成。
下水の汚泥から作る堆肥は「汚泥肥料」と呼ばれています。
価格は10キロで20円、一般的に売られている化学肥料の10分の1以下です。
下水由来というと、においが気になりますが、手に取ってかいでみても不快なにおいは全く感じませんでした。
下水に含まれる大腸菌やサルモネラ菌などの有害な微生物については、発酵によって温度は90度から100度に上昇するために死滅するといいます。
実際にこの肥料を使っている生産者に話を聞くと「使い始めて5、6年になるが野菜の育ちがよくなったし、友人にあげてもおいしいと評判」「化学肥料の価格が上がる中で値段が安いので助かる」といった声が聞かれました。
ここ最近の肥料価格の高騰で注目され、ことし春ごろから全国の自治体や企業の問い合わせが急増しているといいます。
【出典;NHK より、野菜の価格高騰 “うんち”が救う!? より抜粋引用させていただきました。】 

【関連記事その2・・・うんちにまつわる拙ブログ記事】
腸内細菌研究の第一人者で、「うんち博士」としてテレビや雑誌や講演などで活躍されている「辨野(べんの)義己先生」は、食物繊維をしっかり摂取することで、良好な腸内環境をつくることが人生100年時代を健康に生きるために大切ですと解説されています。
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私が大ファンであり何冊も蔵書したり講演動画も参照にさせて頂いている「カイチュウ/腸内細菌/うんこ/免疫学学者」の御年80歳にしてパワフルドクターである藤田紘一郎先生によりますと、人間ひとりひとりによって、腸内細菌のメンバー構成は異なり、なおかつ「多種多様な腸内細菌」に腸内でお暮しいただくことで、免疫力もアップし、ウンチの量も増えて質も良くなるとの事です。
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海辺のショッピングモール、広島マリーナホップのイベント「うんこミュージアム」に行ってきました!
チケット窓口のスタッフさんに入場料を問えば、「大人1名1,500ウンコ、3名で4,500ウンコです。」とお答えになられました。
それで私も「じゃ、10,000ウンコでお願いします。」と応じると、「5,500ウンコのお返しです。」とお釣りをくださいました。
イベント会場内のスタッフさんも「さ、皆さんご一緒に!うんこ!」と元気よくコールされたりと、正にうんこ盛り沢山&ウンコてんこ盛り&ウンコまみれの素晴らしいイベントでした!!!
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【関連記事その3・・・映画鑑賞】

(記事掲載日;2018年12月08日)
往年のクイーンの音源をスクリーンの大画面・大音量をバックに、バンドメンバー本人らに良く似た俳優さん達が演じるという映画でした。
クイーンの音楽を知っており「ほぼリアルタイム1.5世代」の私にとっては、この映画はテンポも良く、全編クイーンの音楽が流れているので、途中で飽きることなく、十分楽しめました。
(記事掲載日;2019年11月05日)
物語は、パラレルワールドで誰も知らないビートルズの曲を、自分の曲として発表する主人公ジャックと、その周りを取り巻く音楽業界や世界の反応やエリーとの恋愛の行方として進んでいくのですが・・・・・・  さて、詳細情報も何の先入観も持たずに映画を見た私ですが、結論から言えば感動しました。
それは作中で、ビートルズ、特にジョンレノンの「正直に生きる」が恋愛を絡めて描かれていたからです。
(記事掲載日;2021年06月21日)
伝説のソウル・クイーン、歌手アレサ・フランクリンの教会ライブの模様を収録した映画「アメイジング・グレイス」を鑑賞しました。
(記事掲載日;2022年11月23日)
映画「土を喰らう十二カ月」
沢田研二さん主演、松たか子さん共演。
季節が移ろい旬のものを食べていく・・・という食いもん系ブログに相応しいストーリーです。
美しい信州の四季、山や畑や生き物たちの鼓動・・・・
テーマが地味な割には、上映時間の2時間弱があっという間に過ぎるほど、集中できて楽しめた映画でございました。
ジュリーはデブでもカッコいいわ!

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