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「自然じゃないものを食べるからニンゲンは病気になるんだ!」
「自然じゃないものとは”炭水化物”だ、人間は食べちゃアカン!」
経営する病院が国に潰されて倒産し、医者を廃業した釜池先生。
「不自然なもの=炭水化物」を食わせて病人にされてしかも酷くされるとして現代医療を激しく糾弾し、「医者は詐欺師、医療は犯罪」とまで述べられた。
釜池先生にとって「自然なもの=田んぼがない、肉食」として、その実証例として釜池先生自らの南国の離島での生活が語られた。
釜池先生【談】 ●自然だね、ここに神なんて概念持ち込んだらダメだよ! ●自然とは自ずから然り、誰が作ったわけでもない ●もう一度言います、神という概念を絶対持ち込むなよ!また利用されるだけだぞ! |
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「神」
「概念」
「もう一度言うぞ」
・・・これらの釜池先生の発言を聞いてすぐに思い起こしたのは、ジョン・レノンのアルバム「ジョンの魂」に入っている楽曲、「神」であったことは言うまでもない。
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John Lennon - God [HD]
【動画出典;MEMORABEATLES より、共有埋込コードにてリンクさせていただきました。】
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God is a concept by which we measure our pain
I’ll say it again
God is a concept by which we measure our pain
神は私たちの苦しみを計る概念だ
もう一度言おう
神は私たちの苦しみを計る概念だ
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私は魔法を信じない
私は易経を信じない
私は聖書を信じない
私はタロットを信じない
私はヒットラーを信じない
私ははキリストを信じない
私ははケネディを信じない
私は仏陀を信じない
私はマントラを信じない
私はギータを信じない
私はヨーガを信じない
私は王を信じない
私はエルヴィスを信じない
私ははディランを信じない
私はビートルズを信じない
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私が信じるのは自分のみ
ヨーコと自分のみ
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夢は終わった
ビートルズとして夢を作ってきたけど
生まれ変わって今はただのジョンだ
皆もそれぞれ自分の事を頑張ってくれ
夢は終わった
(意訳;スリム鳴造)
「ジョンの魂」(1970年)
ジョンレノン&プラスティック・オノ・バンド
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この曲でジョンがいう「神」とは、人々が苦痛から逃れるために「宗教」「政治家」「占い」そしてビートルズなどの「アイドル」に夢中になる代位行為であると定義しているようだ。
ビートルズ解散後のジョンは、この「神」という曲において人々に「ビートルズも夢も終わった。私は自分の人生を生きる。皆もそうしてくれ」と語っているようだ。
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一方で、釜池先生の言う「神の概念」とは、どうやら人間や文明が生み出した「不自然なもの」と定義しているようだ。
神つまり人間が作り出した不自然なものとして「炭水化物食」を挙げているのだろう。
「人類は本来、肉食だったんや!」とのご主張なので、釜池理論の自然とは「肉食」であろう。
「神という概念を持ち込むなよ!また利用されるだけだぞ!」
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私は医者を信じない
私は医療を信じない
私は厚労省を信じない
私は社保庁を信じない
私はペットフードを信じない
私は江部康二を信じない
私は糖質を信じない
私は炭水化物を信じない
私が信じるのは自分のみ
糖質ゼロと肉食と自分のみ
夢は終わった
医者として患者を診てきたが
廃業して今はただの釜池豊秋だ
皆もそれぞれ自分の事を頑張ってくれ
夢は終わった
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・・・とでも、解釈すれば良いのだろうか???
私たちはそろそろ、穀物という老俳優が「神」という配役名を捨てて、舞台から静かに消えていくのを、感謝の念をもって拍手で見送るべき時期に来ている。 穀物を神にまつりあげたのが古代の人類であるなら、その誤りを正すのは私たちの仕事だ。 【出典;スリム鳴造蔵書「炭水化物が人類を滅ぼす(著者;夏井睦)」より、転載】 |
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当シリーズ「釜夏物語」のもう一人の主役夏井先生が書いた本からの引用である。
こちらは釜池先生の「不自然なもの(神)=炭水化物」を補完して「神=穀物」として描き、それを徹底的に非難している内容となっている。
夏井先生が書いたこの本は、「糖質制限はダイエットにも効果ある。糖質は麻薬や覚せい剤と同じく危険。糖質さえ食わなければあとは何食っても良いし、肉は体力の限界近くまで食っていい」と、素人ではない医師が健康上不確かな情報を書き連ねた日本国民全体の健康に大きな悪影響をもたらしたという、人類史上最もアタマの悪いおバカなホンであるといっても過言ではないどころか、言い足りないくらいの愚書&駄本であると、私は思う。
そして釜池が言い出しっぺで、夏井とか模倣者が金魚のフンのように「人類は農耕が始まる1万年前以前は穀物食ってない。だから不自然なんだ。人類は肉食だったんだ」との、人類史上最低最悪な愚説&駄説。
釜池や夏井など糖質制限推進派センセ方は1万年前に始まったとされる「農耕」「穀物」の事を「不自然なもの」「偽りの神」として目の敵にするが、同時期に世界的に広がっていったとされる人工的な行為「牧畜」「畜産」については、決して「不自然」とは言わず、完全スルーである。
さ・ら・に。。。で、ある。
1神教ならば「神=人間創造=不自然」というご主張も分かるが、我が国では歴史上「神はあらゆる万物に宿る自然なもの」という解釈で、ずっと長い間やってきたのではあるまいか。
もちろんかつての老害総理が「日本は神の国であるぞ」と言ったような政治的な意味ではない。
日本では農耕や収穫などの人間活動のみならず、森羅万象、山や海や岩や木などの自然を敬うという意味での「神=自然のもの」であろう。
日本起源の神道「八百万(やおよろず)の神々」すなわち、この世のありとあらゆるものに神様が宿るという「多くの神さま」の存在がベースにあるということだ。
そして、釜池先生が「自然のモノ=肉食」とされる分野にも「不自然なもの=神」は宿っている。
つまり、日本のみならず命を食物として与えたもうた多くの動物たちを「神」として大切に扱うのは世界中、万国共通であろう。
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ちなみに、オノ・ヨーコの従弟にあたり生前のジョンレノンと交流があり、先日惜しくも亡くなられた経済評論家の加瀬英明先生のエッセイやご出演Youtubeによると、ジョンは日本の多神教、つまり「森羅万象あらゆる自然に神が宿る」という日本の神道に大変共感していたという。
そして、「神の概念」を持ち出して炭水化物を目の敵にする釜池先生とは大きく異なり、ジョンレノンや元ビートルズの面々は、中年以降は決して肉食メインではなく「菜食穀物自然食メイン」であったことを、彼らの名誉のために、ここに記しておこう。
【関連記事その1】 【ジョン・レノン命日】スリム&ヘルシーだった晩年のジョン【12月8日】 において、ジョンとヨーコが「禅式長寿法」「マクロビオティック (macrobiotics) 」と呼ばれるヘルシー長寿食事法を実践していたことをご紹介いたしました。 ウイキペディアによりますと「マクロビオティック とは玄米、全粒粉を主食とし、主に豆類、野菜、海草類、塩から組み立てられた食事である。」と説明されています。 ジョン以外の元ビートルズのメンバーも、全員が「動物性たんぱく質を避けて、穀物中心の菜食」でございました。 ジョン・レノン・・・・マクロビオティック ポール・マッカートニー・・・ヴィーガン ジョージ・ハリスン・・・・ヴィーガン リンゴ・スター・・・・ベジタリアン 一方の私は一時期、糖尿病発症時に治療(減量食事法)のため、糖質制限推進派センセ方の影響も受けて狂気&凶気のごとく「糖質制限食事法」にのめり込んでいました。 「俺は江部先生のおっしゃる糖尿人になったんだ。だから夏井先生が名づけた糖質セイゲニストの一員だし、釜池先生の言う通り、一生糖質を摂っちゃあアカンのじゃワイヤ」・・・と悲痛な決意をしたのです。 しかも、その時期には恥ずかしいことに「ポールは肉食わずに穀物や炭水化物を食ってるがアホじゃないのか?血糖値が上がって糖尿病になるぞ!」と、何と何と本気で思っていたのです(苦笑) もちろん、アホなのはこの私でした。 肉を食べる食べないの是非はさておいても、ビートルズ全員が各々人間的に成長し、地球環境や動物保護や健康長寿について自然と身につけている優しい人たちであることが、今では大変嬉しゅう思います。 ジョンやポールが「炭水化物が人類を滅ぼす!肉を食いまくれ」とか「糖質摂っちゃあアカンのや」とかいった類の愚かで短気で人類史上最も頭の悪い医者たちが主張するような曲を作ったり歌ったりしなかったのは、人類にとって誇りと救いと幸いでございましょう。 【愛息ショーンに自ら調理した食事を準備するジョン・レノン】 ・ 【出典;ヘルシー長寿研究会2022(8)マクロビオティック長寿法 より、抜粋引用】 ・ |
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【関連記事その2】 ポール・マッカートニーは自身がスコットランドで所有している牧場で飼っている羊について、屠殺することなど耐えられないのでどの羊も老衰で死ぬまで飼っていると語っている。 「羊はぼくたちみたいに死んでいくんだよ。生もあれば死もあるという、そういうことが起きてるわけだよね。ぼくたちはただ羊たちによりよい生活を提供して、ぼくは羊の毛をいただくんだよ」 また、1975年以来、亡き最初の妻リンダと菜食を始めたポールは月曜日を休肉日として決める制度を紹介し、より多くの人に肉を食べない日を実践してもらいたいと語っている。 【出典;ポール・マッカートニー、自分の牧場の羊は自然死するまで生かしていると語る より、抜粋引用させていただきました。】 ・ Paul McCartney & Wings - Mary Had A Little Lamb (Official Music Video, Remastered) |
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釜池先生が講演で語られたこと、それは、
「不自然なもの=炭水化物食」
「自然なもの=肉食」
・・・であるが、文明社会になってからのここ1万年は、肉食だって人間が人工作為的に行う「牧畜」「畜産」として「不自然なものである」という視点が欠けているのが、釜池先生を始めとする糖質制限推進派センセ方の実態であろう。
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さあ。
釜池先生の講演会はいよいよクライマックス「質疑応答」の時間に突入していく。
次回は、講演会場の聴講客の質問に答える釜池先生のご様子をレポートしてみよう。
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釜池&夏井の両先生の「ご主張」が、正しいまたは間違っているという事などは、この特集「釜夏物語」では枝葉に過ぎないし、あまり触れないであろう。
当特集「釜夏物語」は、糖質制限自体の是非ではなく「私が健康に興味を持つきっかけとなった熱中時代」を描くつもりでシリーズ化している。
つまり、私の「個人史」で言えば、正しかろうが間違っていようが、もちろん正解はその中間であるのだが、「糖質制限」に出会ったおかげで「健康」について真剣に考えて学習する習慣ができたということだ。
人には「狂気」の時期も必要なのかもしれない、ということを何とか皆さんにお伝えしたい。
そして、お考えがどうであれ、健康についての意識行動変革の着火剤・燃料となって頂いた釜池&夏井の両先生への愛と感謝を込めた特集、それが「釜夏物語」なのである。
次回記事まで、しばし待ってみてチョ!
この記事へのコメント
しゆんたん
スリム鳴造
実情はしゅんたんさんのコメントとおりであったのであろうと私も想像しております。
当シリーズ「釜夏物語」は、私が一時期狂気のごとく集中した糖質制限を振り返る内容となっており、主に動画を視聴しただけの情報で書き連ねていますので、実情はまた色々あったものと思います。
このシリーズはまだまだ続きますので、宜しけれは引き続きお付き合い頂けましたら幸いです。
しゆんたん
スリム鳴造
実際にお取引やお会いされた機会もあったとの貴重なご体験談、ありがとうございます。
「糖質持ち込み禁止」「夏でもエアコン禁止」極めつけは「病院のくせに非健康人が嫌いっぽい」との、まるでフィクションや漫画みたいな世界がリアルで展開されていたのですね。
釜夏物語は、結果的には偏りや間違いであったが、その「狂気の熱量」がきっかけとなって、健康に興味を持つようになった私の糖質制限顛末記です。
宜しければ、引き続きお読みいただけましたら嬉しゅうございます。