第9回。
登場する調味料は・・・・・・・・・
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今から2年前の2019年秋。
コロナウイルスが流行する前の頃、「ひろしまフードフェスティバル」というイベントで地元グルメを食いまくる様子を記事にしました。
「は~い、間もなく売れ切れよ!早いもん勝ちよ!」との、しゃがれ声気味のオヤジの怒号、いや失礼、掛け声が・・・・ その声のするほうに視線をおくると「子持ちアユの塩焼き」と書かれた店に行列ができております! ●子持ちアユの塩焼き 久しぶりのアユ、久しぶりの川魚です。 炭火でしっかりジックリ焼き上げられた、今の時期しか頂けない旬の「子持ちアユ」 お頭から尻尾まで全部食します。 スリムちゃん「う、美味い。もうひとつ食います!」 漁協のオヤジ「すまんのお、たった今売れ切れたワイヤ~」 スリムちゃん「え~っ!残念。アユはスーパーで売ってるんですか?」 漁協のオヤジ「どこにも売ってないんよ。食べにきんさいや。」 スリムちゃん「太田川のどの辺で摂れたアユなん?」 ・・・と言う訳で、アユが摂れた流域と漁協さんの場所をお聞きしました。 太田川のいわゆる「中流域」、JR可部線終点のあき亀山駅付近の流域のようです。 【出典;ふらり外食【2019】食いまくり⑧ひろしまフードフェスティバル【前半戦】 より、引用】 |
上記引用記事でアユを食した年(2019年)の前年2018年の夏に、西日本豪雨が発生し各地で大変な被害がありました。
私自身も微力ながらり災者支援お手伝いや、復興業務補助のアルバイトを通じて、自然と人が折り合ってきた歴史について、恥ずかしながら60前になってようやく気づくことができました。
地球や自然にとっては大雨・台風・地震・噴火などは、猛威ではなく、ごく自然な気象現象なんだ、と。 むしろ私が罹災現場で感じ入ったのは「自然と折り合いを付けながら生活の場をお借りしている人々の英知」であり、そして当たり前のように毎日摂取している水・食料・光熱は、「多くの人の働きがあってこそ享受できる。それで一人の人間の生命体がかろうじて維持されている」との「文明社会で生きている現実」でした。 9月のある日・・・罹災現場調査手伝いに赴いた集落で、大量の岩石や土砂に呑み込まれ無残にも岩や流木に覆われた茶褐色の埃っぽい地所に変わり果てた田畑のすぐ横で、かろうじて濁流から難を逃れた田んぼを目にしました。 そこには秋の日差しを受けて黄金色に輝く稲穂がこうべを垂れて、収穫の日を待っていました。 木々が生い茂る懐豊かな中国山地に、恵みの水が降り注ぎ大地に沁み込み、それがやがて栄養成分を蓄えた水の流れとなり、さらに人々が整えた水路・田畑・栽培・流通を経て、120万の広島市民が喉を潤しお腹を満たしているのです。 より、引用】 |
自然の恵み、そして脅威と折り合いをつけて生活を営んできた人々・・・・・・
そして今回は、私が2年前に頂いた「アユ」が摂れた太田川中流域で作られている「調味料」が登場します。
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●醤魂(しょうこん)、ユーメン醤油●
広島の母なる流れ「太田川」の水、そして「大豆・小麦・塩のみ」で作られた香り優しきホンモノの醤油です。
画像は、ユーメン醤油さんと太田川(Googleアースによる)
ややもすれば、スーパーに置かれている醤油は、果糖ブドウ糖液糖、アミノ酸液、甘味料(サッカリンNa、ステビア、甘草)、保存料などが入っている商品が主流でございます。
しかし、このユーメン醤油さんの「醤魂」の原材料は、国産大豆(遺伝子組換えでない)、小麦、食塩のみでございます。
原材料表示は使われている食品素材の多いもの順となっていますが、このお醤油には甘味料や化学調味料・保存料は一切、使用されていませんね。
【名称】について ●こいくちしょうゆは万能しょうゆ● 比較的どのような料理に使われても難なく味を整えることができるのはこいくちしょうゆの最大の魅力です。 他のしょうゆに比べてどのような料理シーンにもよく合います。 しかしながらその万能しょうゆにも最大の弱点が隠されています。 それは色の問題。 こいくちしょうゆは食材の色を楽しむ料理には向かないということです。 例えば春、たけのこを煮るときこいくちしょうゆを使い味を調えると色が濃くなってしまいます、 しょうゆは煮るなど加熱することにより色がだんだんと濃くなってきます。 もちろんほとんどの料理において最後に醤油を入れて味を調えるのは言うまでもありません。 ●本醸造とは日本古来より変わらぬ醸造方式● 昔から変わらぬ造りかたとは麹菌・乳酸菌・酵母菌など様々な微生物の活動を有効に利用した造りかたのことです。 ”昔と変わらぬ”とはいえ機械による自動化など醤油造りも多かれ少なかれ現代風に変化しておりますが、しょうゆも化学の進歩とともに全く新しい造りかたが生まれたことで本醸造という定義も生まれたのでしょう。 【原材料名】 ●大豆(国産100%) 醤魂は現在、北海道産大豆を使用しております。 醤魂のラベルには国産大豆と記載があります。 (~中略~) 農林水産省、財務省、日本醤油協会の資料として、平成15年度にしょうゆに使用された大豆の統計がだされ、 丸大豆で換算すると22万4千トンの大豆がしょうゆの原料として使用されたとのことです。 その中で国産大豆はわずか500トン。 全体の0.2%しかしょうゆに利用されていないのだそうです。 国産(北海道産)丸大豆100%の醤魂は毎年数トンの大豆を使い仕込みますのでそういった意味では非常に珍しいしょうゆなのかもしれません。 【遺伝子組換えでない】 安佐乃郷しょうゆ蔵の商品は遺伝子組換え大豆を使用しておりません。 原料として使用する大豆は非組換え大豆として特別に栽培されたものを使用しております。 【出典;ユーメン醤油HP より抜粋引用させていただきました。】 |
ユーメン醤油さんは、「いい店ひろしま顕彰事業実行委員会(公益財団法人広島市産業振興センター、広島商工会議所、広島市、広島市内8商工会)」の「いい店ひろしま認定店」として、平成30年度に受賞されておられます。
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ユーメン醤油さんの蔵元と併設された直売所の様子がYoutubeで紹介されていましたので、参照にしてみてちょ。
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【安佐乃郷】創業1868年!醤油はこうやって作られる!【広島】
【動画出典; わっきーTV/石脇誠【全国グルメ動画チャンネル】 より、共有埋込コードにてリンクさせて頂きました。】
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本物紹介! 昔ながらの製法のユーメン醤油(株)さん
【動画出典;こいわしチャンネル より、共有埋込コードにてリンクさせて頂きました。】
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ユーメン醤油さんは1868年(慶応4年/明治元年)のご創業なので、150年以上もの歴史がございます。
ユーメン醤油さんのHPによりますと、日本独自の調味料として工夫を繰り返し発展してきた醤油造りは400年近い歴史があるそうですが、 大正時代に日本全国に12000社あった醤油蔵は現在1400社にまで減少し、さらに毎年数十軒のペースで廃業しているとのことです。
台風による太田川はん濫の水害により、蔵元がピンチに陥ったこともあったようですが、今や、広島市で唯一となった地元の水と気候でつくる醤油を私たちにお届けくださるユーメン醤油さん・・・・・
受け継いできた「醤油造り」を次の世代へ引き継ぐためにこれからも精進していきたいとのこと。
それすなわち、ホンモノの醤油のみが解き放つ「旨み&栄養」を頂ける消費者としての喜び&歓びでございましょう。
正に「調味料列伝のツワモノ」として、しっかり味わってまいりたいものです。
【腸内環境や発酵食品についての参照記事】 (連載期間;2019.10.1~2020.3.20;全10回) スリムちゃん!まとめランド♪「ぬか漬けシリーズ」 |
【腸内細菌の皆さんとの楽しい食卓の模様はコチラです!】
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当シリーズ「★調味料列伝2021★」では、普段ほとんど意識していないし、摂取量も1食あたりでも僅かかもしれないが毎日必ず摂取しており、それゆえに長期的には累積的に栄養や健康に大きな影響を及ぼすであろう「調味料」にスポットライトを充てています。
自炊で使っていきたい「なるべく添加物が少なく原材料そのもので、美味しい調味料」について特集していきたいと思っています。
★調味料列伝2021★
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⑨地元の水で作るホンモノの醤油
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