★調味料列伝2021★①海人の藻塩(あまびとのもしお)

「長期的かつ健康的なダイエット」とは、つまり「これからずっと人生を通じて健康であることを目指す」と、ずばり直球で本質を語られていました。
まもなく還暦となる私としましても、今後の人生をできるだけ健康に過ごすために、日々の食生活においてなるべくバランス良く栄養を確保するようにメニュー選びをしていきたいなと考えています。

●鯖の甘酢漬けと春の煮もの弁当
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勝間先生は「長期的健康的ダイエット」の実践のために、食生活では「食物繊維や微量栄養素などの栄養価の高い食習慣、つまり外食中心から”自炊中心”となった。」と語られています。
なぜ、外食より自炊が健康に良いのか?
「外食中食」の食生活の場合、どうしても味付けが濃かったり塩分が高いメニューや、「動物性たんぱく脂質と精製糖質の組み合わせ」といった工業加工食品の摂取が多くなり、野菜・芋・豆類・キノコ類・海藻類のメニューは少ないので食物繊維ビタミンミネラルが圧倒的に不足することは避けられないでしょう。
外食でビタミンミネラルなどの「微量栄養素」をしっかり確保しようとしても、そのようなメニューはほとんど見当たらないでしょうし、あったとしても価格がとても高くなってしまいます。

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【画像出典;小林製薬HP「ビタミンミネラルに注目」より転載させていただきました】



「外食または中食」で栄養バランスなどにかなり気を配ってメニュー選択を行ったとしても、それらはほぼほぼ「加工品メイン」ですので、食材自体や調理料なども栄養価の少ない安価なものや人工精製加工品を摂取することになります。
これは致し方ないですね、競争原理が働き大勢の人々にできるだけ安価に食事を提供して、最終的には必ず利益を上げなければならないので、当然のことです。
だからこそ勝間先生のおっしゃる通り、ビタミンミネラル食物繊維を意識して自ら選択して摂取することができる「自炊での献立」が、とりわけ重要なのだと思います。


当シリーズ「★調味料列伝2021★」では、普段ほとんど意識していないし、摂取量も1食あたりでも僅かかもしれないが毎日必ず摂取しており、それゆえに長期的には累積的に栄養や健康に大きな影響を及ぼすであろう調味料にスポットライトを充ててみました。
自炊で使っていきたい「より栄養素の高い調味料」について特集していきたいと思っています。

というわけで、
記念すべき第1回は

「塩」

登場するのは
この御仁だ!!

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●海人の藻塩
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「あまびとのもしお」と読むらしいです。


温暖な気候に恵まれた瀬戸内は、平安時代から塩田を使った製塩が盛んな土地柄です。
上蒲刈島の南西部では、それよりずっと昔の古墳時代から、日本の塩づくりの原点とも呼ばれる製塩法「藻塩焼き」が行われていました。
藻塩とは、かつて玉藻と呼ばれていたホンダワラなどの海藻から作った塩のこと。
淡いベージュ色の藻塩は、海水と海藻のうま味が凝縮した、尖りのない、まろやかな口あたりが特徴です。
白砂青松の際立つ美しさから日本の渚百選に選ばれ、現在、多くの人に親しまれているこの「県民の浜」で私たちの祖先は、こんなにも繊細で心にしみ入るような味覚を楽しんでいたのかと、千年の時を超えて誇らしささえ感じさせてくれます。

【出典;藻塩の会HPより、抜粋引用させていただきました。】


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原材料名は「海水(瀬戸内海)」「海藻」
製塩工場の目の前の海岸から汲み上げた美しい瀬戸内海の海水と、天然の旨味が凝縮された国産のホンダワラが原料とのことです。
塩の製法など詳細につきましては、 海人の藻塩HP を、ご参照くださいませ。


●海人の藻塩「栄養成分表示(100g当たり)」
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この表を見ても、何が何だか・・ピンときませんね。
ただし、100g中食塩相当量が93.7gなので、食塩以外の成分(炭水化物やミネラル)もかなり含まれているようですね。



●塩のマグネシウム含有量比較
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【画像出典;スリム鳴造蔵書「糖尿病に勝つ!マグネシウム革命(著者;横田邦信)」より引用】


マグネシウム含有量について食卓塩と比較した場合、海人の藻塩は約46倍も含まれているようです。
上表引用させていただいた本の著者である横田先生は、マグネシウムの重要な働きとして以下の4つをあげておられます。

●骨や歯の形成に必要不可欠
●筋肉の収縮と弛緩を正常に保つ
●血圧を適切な値に維持する
●エネルギーを作り出す酵素を活性化

このように、ヒトの健康に欠かすことのできない重要な微量栄養素である「マグネシウム」
しかし現代に生きる日本人は、このマグネシウムの摂取量が大幅に不足していると横田先生は警鐘を鳴らしておられます。

日本の昔ながらの主食は今のような白米ではなく、玄米や大麦、そしてひえ、あわなどの雑穀を混ぜて炊いた雑穀ご飯でした。
大麦や雑穀は食物繊維の他に主要ミネラルのマグネシウムの宝庫です。
しかし1960年代に欧米流の食生活が浸透するようになってから小麦を原料とするパン食が増え、お米も精白された白米が主流になりました。
マグネシウムは胚芽やヌカの部分に多く含まれているため、米を精白加工するほどマグネシウムの含有量は減っていきます。
加えて塩の製法が工業化されて純度の高い精製塩が主流になったことで、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含む「ニガリ」が塩にほとんど含まれなくなりました。

海水を蒸発させる塩田法で作っていた塩は「粗塩」と呼ばれ、昔の食生活では日常的に摂取していたマグネシウム源だったのです。

【出典;スリム鳴造蔵書「糖尿病に勝つ!マグネシウム革命(著者;横田邦信)」より抜粋引用】


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横田先生はご著書においてマグネシウム摂取不足の原因を「欧米風の高脂肪な食事の普及、未精製穀物の摂取激減、工業精製塩の普及」としておられます。
とりわけ「塩」について横田先生は、「食卓塩(精製塩)ではなく海水から作ったニガリが含まれる粗塩を摂取してください」とご著書で語られています。
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【画像出典;スリム鳴造蔵書「糖尿病に勝つ!マグネシウム革命(著者;横田邦信)」より引用】


また、外食や中食で食事をする機会が増えた現代日本人は、濃い味付けメニューによる塩分の摂り過ぎも健康リスクの一因でしょう。
塩分を過剰摂取すれば体内からマグネシウム排泄が増え、マグネシウムは益々不足してしまいます。
これに対して横田先生は、「マグネシウム豊富なニガリを含んだ粗塩は、塩分摂取と同時にナトリウムの尿中排出も促進してくれ、結局減塩したことと同じになるのです」と語られています。


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(画像出典;一般社団法人「日本生活習慣病予防協会HP」より引用させていただきました。)



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スリム家キッチンスタジアムに堂々と降臨した「海人の藻塩」のご雄姿です。
真っ白な食卓塩と違って、薄っすらとピンク色に染まったお塩です。
「ペロッ」・・・舐めてみると辛みがまろやかと言いますか、これも塩分以外のものが含まれている何よりのお味でしょう。

栄養満点! 藻塩は天然の健康食品!

藻塩のベージュ色は、自然の恵みの証。
海藻の成分のひとつであるヨードをはじめ、カルシウム、カリウム、マグネシウムなど、海藻に溶け込んだミネラルを豊富に含んでいます。
塩分濃度が低いため、成人病の原因のひとつとしてあげられるナトリウムの過剰摂取も抑制してくれます。

【出典;藻塩の会HPより、抜粋引用させていただきました。】



「県民の浜」
広島県呉市蒲刈町大浦7605
【画像および地図は、「海人の藻塩」製塩工場すぐ近くの、県民の浜です。】



同じ「塩」であっても、その種類によって栄養素の中身は全く違うのですね。
外食や中食で使われる塩は、ほとんどが「ほぼ塩化ナトリウムのみで構成されて、ミネラル含有量が極めて少ない精製塩」でしょう。
そのうえ、自宅でも精製塩を使用するとなりますと、益々マグネシウムなどのミネラル摂取のチャンスを逃してしまうでしょう。
「塩」は塩ゆえに最も保存性が高く、なおかつ毎日の料理に使うものなので多少値段が高くても、なるべく天然成分を使った「粗塩」をチョイスしたいものですね、と、スリムちゃんは思いますが、皆さんはどお?

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【画像出典;スリム鳴造蔵書「糖尿病に勝つ!マグネシウム革命(著者;横田邦信)」より引用】



★調味料列伝2021★

①海人の藻塩(あまびとのもしお)
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