【視聴感想】
●スリム鳴造・・・「底辺ブロガー(当ブログ主)」
複合だろうが純粋な砂糖だろうが早いか遅いかだけで、中性脂肪に変換される量も食後の高血糖スパイクが起きるリスクも同じなんだと語る、糖質制限ダイエット賛成派にして、「糖質制限医療推進協会の顧問」である夏井先生。
これに対して幕内先生は「夏井先生のおっしゃるとおり、砂糖などの異性化糖といった糖質の過剰摂取は危険だ」と、本当に冷静で公平な意見を述べられました。
しかし夏井先生は「複合ナントカとか、種類は関係なく糖質は危険でしょ!」と、明らかに喧嘩腰でイライラと強い口調で、幕内先生を問い詰められました。
複合糖質には、豊富な食物繊維群(レジスタントスターチ・水溶性・不溶性食物繊維・オリゴ糖)、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富に含有されており、それが耐糖能をUPさせて、むしろ血糖値を上げにくい効能もあるという効能があることは夏井先生は決して認めようとはされません。
いや、医師である夏井先生は食物繊維や短鎖脂肪酸の効用は分かっておられるはずです。
しかし「何が何でも炭水化物、糖質は危険なんだ」との権益を死守するかの如くお役所仕事のように古い考えを頑として変えようとしない、もはや平成の遺物として令和の老害と化してしまった夏井先生。
・・・もちろん「工業加工製品の糖質の過剰摂取は良くない」事は、今や国民の多くが知識共有しつつありますが、夏井先生はなぜ、なぜ、「何が何でも種類にかかわらず炭水化物や糖質が悪い」という明らかに人類にとって間違ったご主張を、断定的しかも喧嘩腰の極端な物言いをしてしまうのでしょうか?
そろそろ、一旦「糖質制限業界」から距離をおかれたほうが、色んな人にとって有益と思われる令和の今日この頃です。
つまり、糖質制限医療を推進する社団法人の顧問がこのように怒りっぽくて断定物言いの口上で極論の意見の持ち主であるならば、一般世間から見たら特定カルト宗教と同じなので、せっかく各地のお医者さんが推進している効果ある「生活習慣病改善のための食事療法としての糖質制限」のイメージも悪くなってしまうということです。
だって、そうでしょう。
例えば、肥満2型糖尿病の知人に近所の「糖質制限治療」の医院をお奨めしようとしても、その推進派の顧問がTVで「ご飯は覚せい剤や麻薬と同じだ」「米は食う必要がない」などと語るような団体傘下医院であれば、いくら糖質制限が有用でありそうだとしても、糖質と違法薬物が同じだと発言したり、生産者や飲食店など市井の大衆や患者を敵に回しているようであれば、来院を躊躇し二の足を踏むというのが一般庶民患者の立場でありましょう。
幕内先生【談】 肥満とか糖尿とかいうのは、日本よりもアメリカとかカナダとかオーストラリアとか、すごいわけですよね大問題な訳ですね。 で、それらの国は、やっぱり、先生(夏井)がおっしゃるように、糖質はやっぱり依存症があってなかなか止められない。 と、言うことで、で、どうしたらいいのかというわけで、ジュースなんかを100円だから買えるんだから300円にしちゃえと。 で、砂糖税とかソーダ税とかが検討されているわけです。 アメリカのいくつかの州やメキシコでは既に税金が付けられています、ジュースに。 それで多少消費は減っています。 しかし間違っても、穀物やイモ類などに税金を付けようなんて話は、世界中どこでも一度もでたことはありません。 そこに依存性があるなんていう理屈は、まず、ありえない。 |
うん。
反対派の幕内先生は感情的にならず、しかも、「砂糖とかジュースという精製糖質の過剰摂取は外国で問題になっている」と、賛成派の夏井先生と同じく糖質の危険性をご説明されておられます。
要は、精製糖質の摂り過ぎが人々の健康を損なっている、すなわちそれは医療費増加などで国の財政を圧迫したり経済を停滞させる原因となるので、外国では「砂糖税」や「ソーダ税」の導入が検討されているのだと・・・・・・・・
これは、賛成派の夏井先生が顧問だという糖質制限推進医療協議会の会長である江部先生の著作にも紹介されています。
【画像出典;スリム鳴造蔵書;江部康二著「糖質オフ!健康法」より引用させていただきました】
語気を荒げて「複合だろうが単純だろうが糖質は血糖値スパイクを起こすから危険だろ!」と明らかに故意そして「アナタ呼ばわり」して軽蔑心さえ漂わせて喧嘩腰の物言いでお相手の幕内先生を圧倒しようとしているというかマウントを取ろうとしている夏井先生に対して、特に反論せずに、フリップを使って複合と精製糖質の違いを一生懸命説明しようとしていた幕内先生・・・・・
なぜストレートに夏井先生に正論を言い返さないのかと、すっきりしない気持ちで視聴しておりましたが、録画して番組を何度も見ているうちに「はっ・・・」と、あることに思いを馳せました。
ひょっとして反対派の幕内先生は、TVを見ておられるであろう糖質制限推進第一人者の江部先生にメッセージを送っているのではないか。。と。
あくまで私の想像ですが、糖質制限推進されるリーダーたる江部先生に対して
①ダイエット法としての宣伝はやめて、原点に戻って治療食事療法としてのみ推進してはいかがかと。
②炭水化物全体を目の敵にするのではなく、食物繊維豊富な穀物などは食事法に取り入れたらいかがかと。
これは幕内先生が、砂糖やジュースなどの精製糖質の過剰摂取は健康に良くないとされている事同様に、一方で「穀類やいも類の消費を減らすような対策が検討されている国はどこにもありません。」と、複合糖質さえも悪者にする夏井先生には、きっぱりと反対されている点からでも明らかです。
なぜ、そのように思ったかというと、私自身が「糖質制限」について、「治療法として賛成。ダイエットとしては猛反対」であるからです。
当特集の視聴感想「糖質制限ダイエットは正しいのか」は、令和元年10月放映された番組ですが、それを遡ること1ヶ月前、私は以下のような記事を書いていました。
2型糖尿病患者への治療法としての「糖質制限食事療法」を超えてしまい、「ダイエット法」というパンドラの箱を開けてしまった「医師という立場で、人類の大事な栄養素である炭水化物を貶めた、糖質制限推進派センセ方」には、人類を診察する資格はないと、スリムちゃんは考えます。 そのセンセ方を師匠と呼び、盲信して考えが凝り固まってしまった「後進センセ」たちも同類であると考えます。 た・だ・し。。。。で、ある。 私「スリム鳴造」は「肥満が原因の糖尿病発症者」であった糖質制限実践者であり、その効果も経験しています。 それゆえに「過剰な精製糖質を控えるという糖質制限」は、今でも実施していますし、支持します。 そして、何と言っても糖尿病発症当時は「数百本の講演動画聴講および数十冊のご著作ホン読破」という毎日を過ごすほど「糖質制限推進派先生(MEC&断糖は除く)」に集中したのが、私「狂気の男、スリム鳴造」であります。 ですので、何とか「本舗・糖質制限推進派」には最後のわずかな希望を見出したいところではあります。 良くない問題点は「明らかに腸内細菌に有用な炭水化物や穀物なども否定する糖質制限推進」であると考えます。 これからは、「精製糖質を摂取過剰の現代人」に対して「肥満で発症した2型糖尿病患者に対する食事療法」として推進するため、柔軟なマインドで既存医療とも折り合い「穀物摂取も有用とした糖質制限」に舵を切って頂けたら、患者のみならず後に続く真面目な医師も救われるものと存じます。 【出典;拙ブログ ★8/31(土)☆ そろそろ「穀物は食って良い糖質制限」で行こうぜ★真夏の宴2019☆ より抜粋引用しました。】 |
2016年8月4日、「糖尿病」という診断を頂戴した当時53歳の私は巨大掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の糖尿病関連のスレを猛烈な勢いで読み漁り「糖質制限食事法」を実践しました。
Googleで「糖質制限」を検索し、ヒットした関連動画数十本を次から次へPCにダウンロードしたりお気に入りに入れたりして、デスクワーク時にはそれら数十本の動画を聞きっ放し(講演者の話に引き込まれた動画は一旦仕事の手を休めて、視聴した。)にして仕事することが、それから約半年間のルーティンになりました。
そのときに知った糖質制限食事法治療を推進してくださる医師の集団。
すなわち「糖質制限推進医療協議会」
私は正に藁にもすがる心境というか、地獄の中のオアシスというか「ああ、こんなお医者さんの集まりもあるんだ、本当にありがたい」と、心底感激しておりました。
糖尿病という診断を受けてショック受けていた私にとって、糖質制限を推進する医師集団の存在は優しく手を差し伸べてくれる、正に「真っ暗闇に照らされた希望のサーチライト」でありました。
いざというときには、地元近所の糖質制限食事法で治療してくださる医院があるという安心感は、とても大きなものでしたが・・・・・・・
と・こ・ろ・が。。。。だ!
一方で、この糖質制限推進派先生たちの講演やブログや著作などを拝見していますと、何が何でも糖質を悪者にしていたり、何と、こともあろうか「ダイエット法」としてまで勧めていることを知りました。
平成のいわゆる「糖質制限または低炭水化物食事法」は、カッコ悪い糖質制限推進派センセ達が、ドヤ顔で推進した「驚異のダイエット法だ」との宣伝により、大ブームとなっていたことも知りました。
冷静に考えたら、カッコ悪いセンセがダイエットを語る時点で怪しいのに、医師という権威を信用して書かれていることを真に受けて、多くの一般日本人が「炭水化物=糖質」と誤った理解のまま「炭水化物を悪者」としてしまったのでありましょう。
栄養素として糖質が多く含まれる「炭水化物全体」を目の敵にして、その摂取量を減らすことばかりが強調されてバイアスがかかりまくった「糖質制限」ですが、炭水化物全体を敵に回す食事を続けると、当然の事、同時に食物繊維も不足してしまいます。
食物繊維が不足すれば便秘になったり、腸内環境も悪化して健康にとっての大敵であることは言うまでもないでしょう。
単糖類、二糖類などの単純炭水化物、すなわち血糖値をストレートに上げる加糖や加工糖類は摂取を控えてたり、精製された穀物・麺の食べ過ぎには注意するべきですが、多糖類などの複合炭水化物に含まれる食物繊維群(レジスタントスターチ・水溶性・不溶性食物繊維・オリゴ糖)、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富で低GI値な食材(未精製の穀物、野菜、果物)は、しっかり摂取すれば良いでしょう。
糖質制限に少しでもネガティブな記事があると、江部先生でさえ「反論します反論します」と全否定。
そして「短鎖脂肪酸を産出する水溶性食物繊維を多く含む糖質の摂取」さえも認めない「糖質制限推進医療協議会」・・・・・
今のままでは中庸性も変化も柔軟性もなく、とにかく「糖質悪者」のみに特化した「医師の集まり」と言わざるを得ません。
【画像出典;スリム鳴造蔵書、著者;桐山秀樹「糖尿病治療の深い闇」より引用させていただきました】
上記画像は、糖尿病患者ではなく一般の方に向けて、江部先生がかつて提唱されていた「健康食事法10箇条」です。
「未精製炭水化物の摂取、発酵食品、ビタミンミネラル、液体糖質の危険性、旬の野菜海藻・・・」
非の打ちどころのない、全く素晴らしい10箇条である、と、スリムちゃんは思います。
糖尿病患者に対する10箇条は、また別に用意されている江部先生ですが、とにかく上記引用の10箇条こそは、すなわち本番組の視聴者層である「糖質制限ダイエットに関心のある一般の健康な日本人」に向けたものと同等として見做して良いでしょう。
健康な人に対して江部先生は「主食は未精製穀物を」と、はっきり、しかも「第1条」で、力強く宣言されておられます。
しかもしかも「海藻、野菜の積極摂取」と「魚介類はしっかり、肉は適量」と、何と長寿食にも言及されています。
江部先生は「ジュースなど精製糖質を減らして、主食は未精製(複合糖質)穀物で」など、反対派の幕内先生と同じおススメをされていることに驚きます。
私は糖質制限を実践した糖尿病患者として、江部先生が提唱推進される「糖質制限食事療法」については賛成ですし、デブメタボ糖尿病の知人友人にも勧めてみたいと思ってはいますが・・・・
ただし、「炭水化物が人類を滅ぼす」とか「糖質制限は驚異のダイエットだ」とか「ご飯は覚せい剤と同じ」と考える、頭も悪いし性根も腐っている「糖質制限推進医療」であるとするなら、断固として猛反対です。
人類にとって貴重なエネルギー源である糖質そのものを否定する思想の「糖質制限推進派」であれば、これらの医師たちは人類を診療する資格なしと、思います。
「驚異のダイエット法なんだよ」・・・と、糖質と炭水化物の区別もしっかり明示しない「糖質制限推進派センセ」の勧める「古い平成時代の糖質制限食事法」は、「主食たる穀物さえ悪者」にしている時点で、「腸内細菌の大ご馳走を提供してくれる穀物由来の食物繊維」を全く摂らない食事法なので、令和新時代の「スリム&ヘルシーを目指す」スリムちゃんとしては、全くオススメできません。
さて、糖質制限推進派医師の皆さんは、もうそろそろ「糖質の摂取量だけに特化した糖質制限」のコチコチの凝り固まった教義を柔軟化し、異論反論も受け入れて、傘下のお医者さんが自由に意見を述べ合い、しいてはそれが一般患者にとってメリットある診療法とされてはいかがなのでしょうか、と、底辺ブロガーである私は、底から目線で思います。
「江部先生、それは違うと思います、その理由は・・・」
「夏井先生、残念だが炭水化物は人類を滅ぼさんぞ」
・・・と、喧々諤々、異論反論、愛情意見、討論議論が、お医者さん同士で自由に忌憚なく語れる推進協議会になってこそ、かえって患者さんも安心して、令和新時代も有益でございましょう。
例えば「過剰精製糖質を制限する一方で、腸内細菌を喜ばせる食物繊維豊富な複合糖質摂取を推進しましょう」などといった、新たな考えを持つ医師がひとりかふたりくらいは登場してもおかしくはないし、実際、勇気をもって方針を変えるのもありだと思います。
柔軟性と中庸(大衆性)と変化を恐れない新しもの好きのスピリッツである「令和の糖質制限推進」の実践
これこそ、糖質制限食事法を推進する医師たちに対する、狂気&凶気&侠気&叫気のごとく糖質制限にのめり込んだ私「スリム鳴造」の切なる、そして切ない願いでございます。
【リンク先 読売新聞HP、yomiDr. |
【番組感想】糖質制限ダイエットは正しいのか?
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