【読後感想】薬が病気をつくる【著者;宇多川久美子】

宇多川久美子「薬が病気をつくる」
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「先天性の病気や急性の症状など薬のおかげで助かる命、薬を飲むべき時もあるけど、薬の大半はなくてもいい、ないほうがいい、あってはならないと言っても過言ではありません。」と本書で語る著者の宇多川先生は何者かと言えば「薬剤師」です。

引用マーク始め1.png 私が薬剤師になったのは「病気で苦しむ人たちを少なくしたい。医療に携わりたい」という思いからでした。
晴れて薬剤師になれたときは本当にうれしかった。
ところが、薬を出し続けるにつれて、ある疑問が湧いてきたのです。
「Aさんも、Bさんも、Cさんも、みんな薬をもらいにくる。病気を治すために薬を出しているはずなのに、どうしてみんな治って、ここに来なくならないのだろう?」
もし本当に薬が「効く」なら、どうして病気自体がなくなっていかないのだろう。病気になる人が減っていかないのだろう。
病気をなくすお手伝いをしたくて薬剤師になったのに、このままでは、まるで病気の名の下に、患者さんを薬に縛りつけているように思えてならなかったのです。
そんな折、厚生労働省のホームページで、私は衝撃的なひと言を見つけました。
「1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」答えは、ここにありました。
本当に人を健康にするために必要なのは、運動と食事を中心とした生活習慣だったのです。
元気に、健康に生きるための十分な力を、人間の身体はもともと備えている。あとはその力をきちんと発揮してあげればいいだけだと。
~出典;宇多川久美子著「薬が病気をつくる」P7~P10より抜粋転載いたしました。~ 引用マーク終わり.png
私自身、以前お医者さんから「この薬は一生飲まなければ治らない」という風に診療され、「メバロチン」というコレステロール降下剤を服用していたことがありました。
「一生飲まないと治らない」って「ん?」と思いますよね。「飲んだら治る」と違いますし。
つまり、「薬を飲むために一生涯、病院にお金を払う長期優良顧客」に認定されたのでしょう。
ま、それは皮肉にしても、このお医者さんのセリフを聞いた当時の私は、恐らく他の患者さんも同じだと思いますが「飲まないと酷くなる」と受け取り、恐怖心に駆られ医者さんの言う通り薬を飲んでいたんだと思います。
しかし、薬を飲んでもコレステロール値や中性脂肪値は改善されず、やがて飲むのをやめてしまいました。
一方、2016年8月に「糖尿病」と診断されて「糖尿病手帳」を渡され「教育入院」を勧められたときは、流石に「何か自分でできることはないか」と、初めて真剣に自分自身の病気に向き合って行動に移しました。
それを後押ししてくれたのは、2ちゃんねるなどで無数無名の患者さんが各々の考えや体験談を自由に異論反論を話し合っているネット情報でした。
が、しかし、その前に、糖尿病を診断してくれたお医者さんにも感謝しています。お医者さんは今から思えば患者思いの親身な方で、ややもすれば「薬飲まなきゃ駄目ですよ!」とか「教育入院しないと治りませんよ」という「煽り系」や「脅し系」の医師とは違って、淡々と現実をお話してくださり、「糖尿病発症者に対するガイドライン」に従いながら、「あとはあなた次第です」という選択肢をくださいました。
「1ヶ月後に血糖値が改善されず減量してなければ教育入院」との診療を承りましたが、実際に1ヶ月後に10kg瘠せて病院に行ったら、血糖値や他の血液検査の項目がほとんど改善されており、お医者さんと栄養士さんが大変驚かれました。
「実際には、自分で生活習慣を改善したり数値が良くなったり瘠せたりする患者さんはほとんどいない。」と。
そして、我が事のようにすごく喜んで下さり、何と「(症状を改善してくれて)ありがとうございます」と言ってくださり、その後は投薬も教育入院も勧められませんでした。

ところで私の知り合いの中では、痩せたり血糖値が正常化したり糖尿病が寛解(*)した人は、私以外では知りません。
(*かんかい。一般的に病状が落ち着いており、臨床的に問題がない程度にまで治ったこと)
この事実に、私がかつて飲んでいた「メバロチン」という薬を処方してくださったお医者さんの「一生飲まなければ治らない」の意味が、ようやく分かりました!
「生活習慣や食生活の乱れから病気になった人は自分自身の悪習慣を変えようとしない、そんな人が自分で病気を治せるはずがない。それならば医師は言うだろう。"薬を飲まなければ治らない。”と!」
医者や病院から見たら、そのような患者ばかりなんだと知っているから「自分で病気を治そうと決意したり、ましてや実際に行動する人はほとんどいない」事を前提として診療しているのでしょう。
薬物中毒・薬物乱用のイラスト.png

「病院任せ、医者任せ」となってしまうという事は、何故病気になったのかを自分で原因を探ろうともしていない事の表裏一体でありましょう。すべて分業化されて、もはや「自分の内なるカラダさえ、人任せという個人・集団で構成された社会システムで暮らす日本人」という恐怖感に、私は気が付いたのだと思います。

「病気を機に生活を見直し、改めることは、もっと大きな病気を防ぐことになるのです。」と、宇多川先生が本書(P145)で述べられているとおりだと思います。

この宇多川先生のホンでは「自分の健康は自分でつくる」という、誰でも言葉は聞いたことがあるが誰もが実践しようとしないテーマに対して、「なぜ薬の常用が恐ろしいか、医療の問題点は?そしてどのように自分の健康と向き合うか」と、大変分かり易く筆を進められている素晴らしい内容となっています。

●本書の構成について
はじめに
●第1章 薬が病気をつくる
●第2章 医療が病気をつくる
●第3章 薬をやめると病気は治る
●第4章 薬をやめるとがんも治る
●第5章 病気にならない身体のつくり方 ~私が薦める11の健康法~
おわりに「セルフメディケーション」の本当の意味

「薬が病気をつくる」というタイトルは「不安心理煽り系」で私はあまり好きではありませんが、本書の内容自体は煽りなどはなく、薬の長期服用の問題点や、そして医療機関が薬をどんどん処方する背景が診療報酬制度/健康保険制度/健康診断数値の変遷/製薬会社の実情、などを通して、詳しく書かれています。
「薬が病気をつくる」よりも「自分が病気をつくってる」または「自分が健康をつくる」としたタイトルのほうが内容に沿っていて私の好みですが、これではテーマがボヤけて商品価値もなく、ホンは全く売れないでしょうね(苦笑)


宇多川久美子「薬が病気をつくる」
        ⤵
スリム鳴造「★★★★★ 超おススメ必見 です。」



【参考】ホンのオススメ度は以下のとおりとします
★★★★★ 超オススメ必見
★★★★  かなりオススメ
★★★   まあ普通っス
★★    う、ぬぅ・・・
★     買わんでいい
星なし   ノーコメント   
あくまで個人的感想ですがね・・・

医師や病院の診察のまま、薬の服用過剰でさらに病気が進行してしまった、いわゆる「薬原病」や「医原病」になった人も多いのでしょう。
ただし、宇多川先生はホンの中で「これまで飲んでいた薬をいきなりやめるのは危険です。」と、注意喚起を発せられています。
「先天性の病気や急性の症状などの場合は、薬のおかげで助かる命もあるし飲むべきときもある」とも書かれています。
進歩してきた薬の存在により国民皆保険制度などを通じて、多くの命が救われて寿命も延びてきました。

つまり、このホンは「何でもかんでも薬が悪者」との極論煽り系ではなく、「急病とか薬に頼らなければいけない場面もあるが、主に自分で治せるはずの生活習慣病については、いかに薬に頼らず健康に長生きできる身体をつくっていけばいいか一緒に考えていければ幸い」がメインテーマであります。

薬を吐き出すお年寄りのイラスト.png

なお、私が一時期狂気の如く関心を持ち実践した「糖質制限」については、宇多川先生はホンで以下のように書かれています。
引用マーク始め1.png糖質ダイエットで外されがちな穀物には、食物繊維が豊富に含まれています。とらないと、便が出にくくなってしまうばかりか、体内に溜まった食べかすや老廃物が腐敗し、毒素を出し始めます。これでは、かえって病気になってしまいます。
~出典;薬が病気をつくる、P190より抜粋~引用マーク終わり.png
↑私も全面的に賛成ですね。糖質を減らすことだけにフォーカスする偏った食生活は、デブが短期間で瘠せるという「対症療法的」な効果(私の場合)はあるものの、それを長期間に続けることは健康を害すると思います。
糖質制限を激しく主張するセンセ方は、ほとんどが男性で、失礼ながら老け顔ジジイが多いのが、「健康にとって好ましくない」という実態を、見事に物語っています。


糖尿病宣告を受けて「自分で病気を治す」と「決意(コレ非常に大切です)」した私が、大いに助けられて背中を押してくれて役に立ったのが、この宇多川先生のホンやご出演動画だったのです。
気に入り過ぎて、このホンに興味を持った人に進呈するために、何と3冊も買ってしまいました。

最後に、このホンの「おわりに」の章、P228のセルフメディケーションの項目から・・・

自分で対処できる症状は、なるべく病院にかからず治していこう

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