糖質制限推進派センセ方のホン読後感想(あいうえお順)02

新井圭輔「糖尿病に勝ちたければ、インスリンに頼るのをやめなさい」
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①内容について
著者の新井氏は開業内科医。ただし「糖尿病専門医」ではない。つまり糖尿病学会に所属していない医師であると自己紹介(P101~102)されている。ご本人の筆によると「学会のガイドラインに寄らず、オノレの信念と良心に基づく科学的治療」を信条とされており、本書では氏が患者に施してきた治療が具体的に論じられている。後ろ盾を持たず、信念と良心に基づいて患者と真摯に向き合う氏が世に問う糖尿病治療法は「低インスリン療法」・・・世の一般的な糖尿病治療とは、血糖値を下げるためにインスリンの働きを良くしたり不足を補う「高インスリン療法」が行われるが、氏はこれを「定説」と呼び、この定説こそが糖尿病合併症への道しるべだと鋭く切り込む。新井氏は「糖質そのものを避ける低インスリン療法を行えば糖尿病は劇的に改善できる」とし、書中でその具体的な治療法による実際の効果が語られていく。


②私「スリム鳴造」が気になった書中のキーワードと感想

●慢性皮膚炎治療から始まった糖質制限の個人史(P75~)
新井氏は内科医開業3年後、運動不足も原因となってデブになって「慢性皮膚炎」になったそうです。皮膚科で「対処治療はできても根本治療はできない」と言われた氏は、ご自身で考えた結果、デブに至ったのはおにぎりの食べ過ぎによるものではと考え、「糖質の過剰摂取⇒インスリンの分泌⇒活性酵素の発生⇒炎症の惹紀(P81)」と仮説を立てて、今から約20年前の1999年12月から「糖質制限」の検証を始めたそうです。するとどうでしょう、わずか半年後には特にダイエットはしていないのに15㎏痩せて慢性皮膚炎も治ったそうです。私自身も似た経験があるのでこの新井氏の体験談には引き込まれました。実は私もデブの頃、色々な体調不調の症状がありまして、そのうちのひとつが「主に太ももに出来た謎のブツブツ」でありました。(参照記事【ヤセた50~60代女性→糖尿病リスク&高齢者→低栄養による衰弱】その④ )
私自身デブ(85㎏)の頃に発症していた「皮膚炎」が、瘠せたら他の不調症状とともにほんの2ヶ月ほどですっかり治っていました。ただし今の私は、治った原因が「糖質制限だけの効果」とは考えていません。「瘠せたことが治った原因であるが、それは①栄養の確保&②総食事摂取量の減少&③過剰過ぎた糖質摂取の短期間での大減少という複合的食事実践によりスリムになった」と考えているので、新井氏のお考えに全面的に賛成という訳ではありませんが、それでも「現代人は現代を生きるだけで糖質過剰」とすれば、納得できる内容であります。何よりも、私が痩せて血液検査結果も改善した最初の意識付けは「糖質制限」だったのは間違いないのだから・・・。

●病院通いの原因の多くは糖質の摂りすぎ(P97~)
「糖尿病でない人が糖質を過剰に摂取するとインスリンがたくさん出て中性脂肪が増え肥満になる。P97」・・・これは正にデブ時代の私にあてはまる事です。そして、糖尿病宣告を受けた2016年8月以降、今日まで、自分自身の健康に注意を払うようになったのは言うまでもありませんが、同時に回りの人の事も気になりました。そうしたら、何と糖尿病の人が多い事か!「あの人もこの人も薬飲んでる。あの人はインスリン注射してる。あの人は目が見えなくなって亡くなった、この人は透析治療後に亡くなった、あの人は足を切断したらしい・・・」大げさではなくて、そんな話だらけです。特に私が現在「50代」という年齢もあるのでしょう、若いころは糖質であれ何であれ腹いっぱい食べてもそんなに太りませんでしたが、やがて40代頃から徐々に体重が増え始め、とりわけ50代に入るとそれが急上昇しました。ここを読んでいる50代以降の読者の皆さん。やはり「糖質の摂り過ぎ&栄養の少ない食事」は良くないとスリム鳴造は、声を大にして訴えたいですね。た・だ・し。。。で、ある。著者の新井氏は「糖質信仰は人類の歴史的な誤り」と、いきなりハナシが大きくなって書中チャプターの着地点になっているのが残念なところです。(~P99)確かに「糖質過剰が現代文明の生活習慣病の大きな原因」であることは賛同しますが、「糖質の世界的普及そのものが今の文明を作った、そして我々はその文明がなければこの世に誕生していなかったであろう子孫」であることが欠落している気がします。しかし新井氏の言う事も分かるのです。「糖質摂り過ぎを直せば、糖尿病合併症にならずにすむかも」という「選択肢、チャンス」さえ、気が付かない人が多いのですから!!!(参照記事⇒ 「柳澤英子さん」のレシピ本を参照した「ヘルシー弁当その4」 )

●糖尿病、正しい治療法の提言(P125~)
既に服用治療など糖尿病治療を受けている方は、このチャプターからでも読み始めてみてください。この著者の治療法が100%正しいかどうかの判断ではありません。「糖質制限(筆者注意;私は"過剰"な摂取をやめるという意味での制限としたい考えですが、糖質摂取に無頓着な中高年はまずは糖質に対して意識付けが必要と思われますので、新井氏のホンを読んで目を覚ますことも必要でしょう)」の重要さや、NG薬や、糖質制限しながら服用しても良い薬が書かれています。ただし、で、あります。かつての私のような「肥満が原因の糖尿病発症者」など、糖質制限が体重減量化へ早期に劇的な効果をもたらす人もいれば、そうでない方もいると思われます。また、今の私自身は昔の「何でも食いまくっていたデブ時代」から比べたら明らかに「糖質摂取量を減らして」いますが「食物繊維やビタミンミネラルが含有された糖質、すなわち精製されていない炭水化物は摂取する」という食生活としていますので、新井先生のご主張される「糖質は極力摂取しない」という意見には賛同していません。それでもこの新井先生のホンは、一般的な高インスリン療法に対するセカンドオピニオンとしてもオススメできると思います。
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(画像;出典 医機連HP「私たちの暮らしと医療機器」より抜粋転載させて頂きました。)


③おススメ度(スリム氏とメタボ氏の雑談から)
メタボ豚造「このセンセは動画で見たぞ。肥満の頃と糖質制限で瘠せた後のご自身の上半身裸のスライド画像が、失礼ながらグロくてある意味、閲覧注意状態でワロタよw」
スリム鳴造「まあ、クソデブ時代の画像と、瘠せたと言ってもややポチャで、正直一般聴講者や動画閲覧者の鑑賞に堪えるものではない胸毛で覆われた新井先生の上半身裸の画像は、失礼ながら逆にそんな醜いものを晒してまでも聴講者に訴えたい真摯さがにじみ出ているからな。本当に患者と向き合ってきた真面目で信頼できる医者だと思うよ。」
メタボ豚造「確かにアノ胸毛の画像は衝撃的だったな。ブルース・リーに胸毛を何度も毟られたチャック・ノリス状態だもんなwww。。」
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スリム鳴造「くくくっwしかし、肥満前は息を吐いて腹を突き出して瘠身後は息を吸って横隔膜を広げて胸を張って写真撮るのは、どの人もみんな同じだな。しかし、新井先生の画像はちょっとグロいけど、ご自身の上半身裸の画像を照れながら解説される先生自身のユーモアとか突っ込みどころがあって面白いが、後述するであろう西脇なるセンセはご自身のマジなご尊顔付きで上半身裸の写真をご披露されていたが、これは酷い画像だったな・・・でもその後の西脇センセはオイラがYoutubeお気に入り登録しているワークアウト系の先生とコラボしているから、西脇センセの美しいボディメイクは今後に期待しよう(独り言)・・・」
メタボ豚造「一体、何の話だい?ところで、新井先生の動画ではインスリン分泌を促す今の標準治療の問題点を素人にも分かりやすく講演しておられたが、ホンも同じ内容か・・・」
スリム鳴造「うん。ややもすれば血糖値だけに注目する糖質制限派のセンセが多い中で新井先生は、血糖値よりもインスリンの弊害に焦点を当てて糖尿病合併庄を防ぐ治療法を提案しているからな。」
メタボ豚造「そうだな。新井先生の動画は10本近くキープしているから、また見ることにするよ」
スリム鳴造「オイラやキミが聴講している役に立った動画集は、まもなく特集記事にするからね。」
メタボ豚造「おお!ホンの感想はアンタに任せるが動画感想は俺にも書かせてくれ!毎日、何時間も動画を流しっぱなしにして仕事しているからな(筆者注意、実際に2016年8月から約1年間、そのような日課でした苦笑)」
スリム鳴造「そうだな。とにかく回りには糖尿病の人があまりに多い事実に驚いている。ま、個人的感想になるけれど、オイラやキミの経験や読みまくったり聞きまくったりググりまくった情報をできるだけ多くの人に見てもらって、ああ、こんな経験や治療や考え方もあるんだな・・と、読者ご自身の健康について考える一助として当ブログを読んで頂けたら何よりだな。」
メタボ豚造「で、新井氏のホンのオススメ度は?」

新井圭輔「糖尿病に勝ちたければ、インスリンに頼るのをやめなさい」
        ⤵
スリム鳴造「★★★★ かなりオススメ です。」



【参考】ホンのオススメ度は以下のとおりとします
★★★★★ 超オススメ必見
★★★★  かなりオススメ
★★★   まあ普通っス
★★    う、ぬぅ・・・
★     買わんでいい
星なし   ノーコメント   
あくまで個人的感想ですがね・・・

メタボ豚造「さぁ~て。糖質制限派のセンセ方のリスト、まずはトップバッターの新井先生の書評は、アンタに語ってもらったな。次は・・・・荒木裕先生か。この先生は講演されている動画をずいぶん探したが、とうとう見つけられなかったんだよな。その代わり、ググってみたら何やら”荒木式ダイエットDVD"とか、色んな人が宣伝しているサイトは多く見かけたが???」
スリム鳴造「ふぅ~。。やれやれ。この荒木センセのホンは買ったけど。。な。どうしても書評しなけりゃダメかい?気が進まないな。。。このセンセは飛ばしても良い?」
メタボ豚造「えェェ??何で?ホン買ったんなら、少しでも良いから感想教えてくれよ。」

糖質制限派のセンセ方のリスト、すなわち、新井圭輔/荒木裕/今西康次/江部康二/釜池豊秋/亀川寛大/中村巧/夏井睦/西脇俊二/水野雅登/宗田哲男/山田悟/渡辺信幸。まずはトップバッターの新井先生のホンについての感想を、当記事で語ったスリム鳴造が、あいうえお順で次に書評すべきアラキセンセイのホンの書評は気が進まないようだ。一体どおなってしまうのか?次回へ続く。。か?

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