1959年(昭和34年)。その年の9月26日に上陸した伊勢湾台風が史上まれにみる被害をもたらしました。その翌年の 1960年(昭和35年)に、内閣の閣議了解により「防災の日(9月1日)」が制定されました。9月1日という日付は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんだものであります。この災害では死者・行方不明者は10万5千人余りが記録されており、全潰家屋11万棟、焼失家屋21万棟と言われています。その後、1982年(昭和57年)5月11日の閣議了解で、この『防災の日』の創設について」の閣議了解は廃止され、改めて「防災の日」及び「防災週間」が設けられました。「防災の日」は、毎年9月1日とし、この日を含む1週間を「防災週間」と制定されたのです。この「防災の日」を中心とした8月から9月にかけては、台風の発生・接近が多くなる時期でもあります。実際、本日(2018年9月1日)午後10時現在におきましても、
猛烈な勢力を伴った台風21号(チェービー)が日本列島に接近し上陸する恐れがあるそうです。早めに暴風雨への対策を行い、今後の台風情報に注意していきたいものです。
災害時の情報収集や日頃の備えにつきまして、ワタクシ「スリム鳴造(スリムにナルゾ!)」がお気に入り登録しているサイトを抜粋して、以下のとおり幾つかご案内させて頂きたく存じます。(2018年9月1日現在の情報です。)
台風経路図や暴風域に入る確率(地域ごと時間変化、分布表示)などが調べる事ができますので、暴風雨に対する警戒・対策を事前に準備することの情報として活用できるものと存じます。もちろん予想ですので、暴風域に入る確率が低いと予想される地域でも、最新の台風情報に注意することが必要です。
3時間前~現在~1時間後の雨雲の動きが動画で表示され、降水分布の予報をご覧いただけます。また、強い雨の領域や雷の活動度、竜巻発生の確度などを重ねて表示できます。
洪水・土砂災害・津波のリスク情報、道路防災情報、土地の特徴・成り立ちなど、調べたい場所について住所を入力すれば地図や写真に自由に重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」。各市町村が作成したハザードマップへリンクしており地域ごとの様々な種類のハザードマップを閲覧できる「わがまちハザードマップ」など、自分が住んでいる地域がどんな災害リスクがあるのか災害の種類などに応じて詳しく調べることができる、かなり役に立つサイトです。ぜひご活用されることをお勧め申し上げます。
スリムちゃんミニコラム【災害時に備えておきたい非常食】
大規模な広域災害が発生した場合には、電気・水道・ガス等のインフラ設備が使えなくなる恐れがあり、冷蔵冷凍保存や煮炊きなど普段の食生活がおくれない状況も想定されます。お湯や火が必要なく、すぐにそのまま食べられる食材として、「缶詰」のストックをお勧めします。特に「魚・肉・豆の缶詰」および「フルーツ缶詰」は、災害直後のとりあえずの栄養素をすぐに確保できることでしょう。また、基本的に常温保存出来て賞味期限が長い「ナッツ、乾物、レトルト食品」もストックしておくと、いざというときに役に立つことでしょう。
一方、長期避難生活における集団管理下における食生活においては、東日本大震災や熊本地震のときに「避難所等での栄養状態の悪さ」が指摘されていたそうです。配給支給メニューは、緊急災害時で致し方ない面もあろうかと思いますが、やはりパンやおにぎりなど精製された炭水化物(食物繊維の少ない糖質中心)に偏りがちで、ビタミンやミネラル、タンパク質は不足する傾向にあるとの事。特にたんぱく質は必要最低量をも満たしていない状態も多いそうです。また善意の「炊き出し」も、熊本県のある避難所では複数の外食チェーンによる支援により牛丼、ピザ、ハンバーガー、ラーメンこうした食事が同じ日に一斉に振る舞われ、避難所のスタッフは「ありがたいことではあるが、全て食べれば明らかにカロリーを取りすぎです」と語ったというエピソードもあるそうです。おにぎりや菓子パンなどの精製された糖質ばかりの食生活が長期化すると、免疫細胞のもとになるたんぱく質が不足し、結果、免疫力の低下を招いてしまいます。特に高齢者は暑さ寒さへの対応力も衰えているので注意が必要です。このような問題は、今後の国や自治体の「避難生活におけるバランスの良い栄養確保に向けた取り組み」に改善を期待するしかありませんが、長い避難生活の時期でも、一時帰宅や個別買い出しの機会もあろうかと思います。やはり自分自身やご家族の体調・健康を少しでも良くしていくためにも、「たんぱく質」を多く含む食品を多めに備蓄しておきましょう。
災害時の栄養確保の重要性について、東日本大震災直後に書かれていた方の素晴らしい内容の記事がありましたので、ぜひ読者の皆さんにも情報を共有化したくて、以下のとおり、リンクと記事を一部抜粋させて頂きました。
「夜食日記」より「炭水化物よりタンパク質、食料より食事、満腹より満足」(2011年4月)より、以下抜粋
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・カップ麺やパックごはんなどの炭水化物に偏った食事はあくまで非常時の食事であって、タンパク質や脂質、さらにはビタミン、ミネラル、食物繊維などの「栄養バランスを考えた食料支援」を次のステップとして考えなければならないでしょう。
・実際に被災者の栄養バランスを心配する声が広がっており、物資が行き渡らない避難所では炭水化物などの摂取で栄養が偏りがちとなり、ビタミン不足で口内炎ができる人も多いようです。年配の方や小さな子供たちは、免疫力が落ちて風邪をひき、感染症になる可能性があるため、栄養に配慮した食料支援が強く求められています。
・芸能人の方々が、大規模な炊き出しを行っています。大変ありがたいことです。炊き出しの定番は、カレーや豚汁だと思いますが、できれば栄養バランスを考えた「具だくさん」にして頂きたいと栄養学的には思います。
・極端な食料不足を脱した現時点では、食の支援は「とにかく食料を」という“満腹”を目指したものから、「食卓の復旧」という被災者のメンタル面を含む“満足度の向上”を目指した、“量”から“質”への問題に変わりつつあるように私の目には映ります。・・・・・・以上、抜粋終わり
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ブログ主様のプロフィールは分子調理学者で料理・調理のメカニズムを研究する大学教授との事です。「昆虫食」など他の記事も面白く興味深いので、リンクさせて頂きました。ありがとうございました。
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