【番組感想】糖質制限ダイエットは正しいのか?⑨同じネタで何年も大活躍w

番組名「深層ニュースFRIDAY」(BS日テレ)
特集「糖質制限ダイエットは正しいのか」の視聴感想記。。。。
第9回目です。


今回は、前回の続き「糖質制限ダイエット」と「病疾患の関連やデータ」について、掘り下げてまいりましょう。
前回「糖質制限ダイエットと脳疾患の関係」について、日比野先生は「自ら体験している」と訴えたのに対し、夏井先生は「江部先生でも世界でもそんなデータなし。日比野さんだけだ」とお答えになった件から検証してみましょう。

まずは、コチラの画像をご覧ください。
      ↓
低炭水化物ダイエットご用心.jpg
【画像出典;2014年放映のTV番組「100人の専門家に聞く、炭水化物抜きダイエットは有効か?」(日テレ)より】

な、何と、ニャンと!
プリティな日比野先生が何と何と、今を遡ること約5年前にTV出演された時の画像です!
ちなみに、この5年前のTV番組でも「糖質制限ダイエット賛成派」として我らが夏井先生が、スタジオに登場されておりました。
そして令和に入った番組でも共演されるという、なかなか因縁深きお二人ですが「糖質制限タレントドクターの歴史」については、また別途語ることがあるかもしれません。

さて、注目すべきは画像内の5年前の日比野先生が「低炭水化物ダイエットにご用心」という新聞記事のフリップを解説されている点でございましょう。
その新聞記事の内容は以下のとおりです。
【低炭水化物ダイエット ご用心「心筋梗塞、脳卒中の危険」】

炭水化物を制限する食事を長期間続けると、心筋梗塞や脳卒中にいなる危険性が高まるとの研究を、ハーバード大などのグループが英医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル」に発表した。
炭水化物を減らすダイエットが日本でも広まっているが、慎重に取り組む必要がありそうだ。

同研究グループは1991~1992年、スエーデンの30~49歳の女性4万3396人の食生活を
調査し、その後平均約16年間、心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡調査した。
12270例の発症例を、炭水化物とたんぱく質の摂取量のよって10段階に分けて分析。
炭水化物の摂取量が1段階減り、たんぱく質の摂取量が1段階増えるごとに、それぞれ発症の危険が4%づつ増えた。
一般的に炭水化物を制限する食事では高たんぱく質になる傾向がある。
低炭水化物・高たんぱく質のグループでは、そうでないグループに比べて危険性が最大1.6倍高まった。
同誌に掲載された論評では、低炭水化物の食事は、植物繊維やビタミン、ミネラルを減らすとともに、高たんぱく質だとコレステロール、飽和脂肪酸などが増え、危険性が高まるのは不思議ではないとしている。

【2012年7月7日;読売新聞より抜粋】

低炭水化物ダイエットご用心2.jpg
【炭水化物抜きダイエットは「心筋梗塞」「脳卒中」のリスクもあると、「ご自身の体験談」と海外論文を掲載した新聞記事を紹介する、約5年前の日比野佐和子先生。】

な、な、な、何と!
このように日比野先生は、5年前から既に糖質制限と病変についての因果関係のデータを新聞記事を引用して発表しておりました!
なので、夏井先生の「江部先生でも世界でもそんなデータなし。日比野さんだけだ」という発言のうち「江部先生」の箇所を除いて「世界でもデータない、糖質制限で病気になったと言うのは日比野だけ」という発言は、全くのデタラメであることが分かりました。
さらに調べてみますと、データの信ぴょう性や因果関係や賛否両論は別として、世界中の研究論文では「糖質制限と病気や死亡率の関係」の因果関係を発表している記事が続々と見つかりました。

合計272,216人を対象とした全9件の論文からなる海外の糖質制限食に関する長期研究の解析結果では、摂取カロリーに占める糖質の割合が低い「低糖質群」は、「高糖質群」に比べて総死亡率が1.31倍になったという。
【出典;国立国際医療研究センター研究所HP

新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医師が指摘する。
「糖質制限によるカロリー不足を補うために、たんぱく質を多く摂取することが最も危険です。 2012年に米国、ギリシャ、スウェーデンなどの研究チームが行なった、4万人超対象の15年間の追跡調査では、『炭水化物を20グラム減らしたうえでたんぱく質を増やす場合、たんぱく質が5グラム増えるごとに心筋梗塞と脳卒中を合わせた発病率が5%ずつ高まる』という結果が出ました」

【出典;週刊ポスト2019年11月8・15日号】

そして、このような少しでも糖質制限に不利っぽい記事や報道や番組が出るたびに、糖質制限推進派センセ方は血相変えて「反論します!反論します!」と脊髄反射で必ずドヤっておられるので、本当に困った人たちです。
問題は「糖質制限は100%正しい」かのような発言を繰り返すことにあることに、なぜ気が付かないのでしょうか?
物事には必ず「一長一短」がありましょう、欠点や弱点がない事などあり得ないというのが、最低限の全人類共通のコンセンサスでありましょう。
しかも、「反論します!反論します!」と興奮しなくても、現代人が過剰な精製糖質摂取も一因となって生活習慣病発症のリスクを抱えていることは、殊更に糖質を悪者にすることもなく、誰しもが知っていることです。

例えば、糖質制限推進派センセ方や熱心な信者患者からクソミソに叩かれている標準医療の「糖尿病学会」に所属する岩岡秀明先生も「ゆるやかな」という条件付きですが「糖質制限」は勧められているのです。
時々、糖質制限食以外を認めない「糖質制限食原理主義」の医師がいます。
そういうところに行くと大変です。
つまり、糖質制限食、従来のカロリー制限食、どちらでもよく、その人にあった食事療法を選ぶことが大切です。
日本糖尿病学会は、「糖尿病における三大栄養素の推奨摂取比率」として、「一般的には、炭水化物50~60%(150g/日以上)、たんぱく質20%以下を目安とし、残りを脂質とする」としています。
ただし、米国糖尿病協会の診療ガイドラインには、「栄養素の推奨摂取比率はありません」と書いてありますので、この比率はあまり気にする必要はないでしょう。

糖質制限食で大事なのは、果物やお菓子、ジュースといった間食も減らすことです。
つまり、「緩やかな糖質制限食」は、ご飯だけではないということです。
炭水化物は、食物繊維と糖質を合わせたものです。
食物繊維は血糖値を下げるのでたくさん食べた方がよいのです。
例えば、海藻やきのこ類です。
ですから、炭水化物制限ではなく、糖質制限といった方が正しいのです。
私が「緩やかな糖質制限食」を推奨するのは、これを10年間以上続けないといけないためです。

*出典;朝日新聞DIJITALアピタル・岩岡秀明
「食事制限はゆるやかに 運動はこまめに続けよう 」
 、より、抜粋引用させて頂きました。
さ・ら・に。。。で、ある。
美しいカラダ作りのプロである中山きんに君先生も「炭水化物」について、以下のとおり呼び掛けておられます。
よく、「ご飯(米)は太るので食べてはいけない。」といったダイエット法をおすすめする人はいますが、これはかなり危険な方法と言えます。
その代わりに肉は何でもたくさん食べても良いなどといった方法をお勧めする人もいますが、これも良くありません。

日本では、お米・うどん・そば・パンなど「炭水化物」中心の食事が多いので、この炭水化物を摂らないでいると1日の摂取カロリーを大幅に減らす事が出来きる為、摂らなければ体重は減りやすくなります。

しかし、お米や小麦粉には食物繊維やビタミン類など多くの栄養素も含まれていますし、腸内細菌の中には炭水化物を餌にしている菌もいますので、全く摂らないダイエットは止めた方がいいと思います。

炭水化物が「ダイエットの敵」のように思われていますが、そうではなく、日本では簡単に量を取りすぎてしまうのでカロリーを摂取しやすく、「量を調整しなければいけない」と言う事です。

決して、炭水化物抜きのダイエットなど行ってはいけません。

(~以上、「なかやまきんに君のザ☆きんにくブログ」より「【筋トレ】ダイエット成功の為の食事メニューとは?2018.03.02」の記事3.1 ○炭水化物はダイエットの敵? より、抜粋引用させて頂きました。~)
イラストレーター  桜職人トミーさん.jpg

そして現実問題、「糖質制限ダイエットで死にかけた」と訴える「アンチエイジング医師」の日比野佐和子先生だって、先生ご自身のご発言や食事法に接しますと今でも「ゆるやかな糖質制限」は実施されておられるようです。
さらに、今回「糖質制限ダイエット反対派」として登場した幕内先生にしたって「部分反対」つまり「ダイエット法としては反対だが、精製糖質過剰が現代病の原因のひとつなのでその部分は夏井先生に賛成」と、本当に公平で冷静な発言をされておられます。
糖質制限ダイエット賛成or反対②.jpg
番組放映の様子。【画像一部を、修正編集して引用させていただきました。】

と・こ・ろ・が。。。。だ!

令和に入っても、何が何でも「ご飯も砂糖と同じ、糖質を食うこと自体が害なんだ」とか「ご飯・パン・とうもろこし以外は何でも食って良い」とか「血糖吸収速度やエネルギー代謝とか関係なく、糖質は危険」とか、TVに出て何年も狂ったように同じことを繰り返し発言するので、熱心な信者や盲信的な後進医師以外の99.999999999%の一般社会人は、「もうイイよ、おっさん。うんざりだ」と、相手にしなくなっている令和元年の状況でありましょう。

糖質制限推進派センセに呆れ果てるドラえもん.jpg

要するに、「糖質制限ダイエットがどうのこうの」という以前の問題で「ポディション・トークは一旦横に置いて、視聴者つまり一般国民に向かって興奮することなく冷静に議論しましょう」という態度が必要でありましょう。
自分たち以外の意見や論文をすべて「悪」とし、「反論します!」とか「製薬会社への忖度だ」とか「糖質制限反対派の陰謀だ」とか、そういう「自分ら以外すべて敵とする原理主義的な狭いムラ体質」を改めない限り、この人たちの主張が「日本人の栄養摂取基準」や「糖尿病治療ガイドライン」として採用されることは1000000%あり得ないでしょう。

番組冒頭で、新聞社編集委員で「前医療部長」の山口さんは、このようにおっしゃっておられました。

「今回の糖質制限ダイエットブームは身近で実践している人も多いなど、かなり市民権を得ているようです。だからこそ、もし健康への悪影響というものがあるのだとしたら、ちょっと心配ですし、今日はその辺を伺いたいなぁと思っています」・・・と、視聴者を代表して「国民全体の健康にとって情報共有となる討論」そして「これだけ流行っているから速効性はあるのだろう、だからこそ今日はデメリットも教えて欲しい」を期待されていましたが・・・・・
「糖質制限」イラストレーター  acworksさん.jpg

本当に残念ですね・・・

私個人的には「ダイエットとしての糖質制限」には断固反対しますが、逆に「肥満解消のための対症療法としての糖質制限食事法」は、もっと国民に知られるべきだと思っています。
視聴者という一般日本国民に向けた当番組では、むしろ糖質制限ダイエットの「デメリット」も、しっかり解説すれば、逆に「速効性のある対症療法としての糖質制限」に対する関心も理解も共感も得られたと思うのです。

・・・・と言う訳で「糖質制限と病変の因果関係」については、実際には世界中の論文や研究で数多く報告されているというのが真実でした。

さて、ここで私「スリム鳴造」には気になることが・・・・・

●極端な糖質制限により半年で14kgやせたものの、偏った食事をとることで脳のエネルギーである糖質が不足し『一過性脳虚血発作』を発症。
●体の半身がしびれ、中性脂肪の数値は基準値を超えて脳梗塞の危険すらあった。
と、語られた医師の日比野佐和子先生。。

そもそもなぜ日比野先生は糖質制限で「中性脂肪」の数値が上がってしまったのでしょうか?

美人医師5.jpg

「ご飯も角砂糖も糖質はブドウ糖になって中性脂肪になる」との夏井先生の言うとおりだとしたら、ご飯とか糖質は一切口にしないで、「唐揚げ、肉、チーズばかり食べていた」という極端な糖質制限をしたという日比野佐和子先生は、糖質をほとんど食べていないのだから「中性脂肪」の数値が上がるのはおかしいですよね・・

私「スリム鳴造」は、日比野先生ほどではなかったとはいえ、約半年間は糖質量1日60g以内の糖質制限も実施しましたが、中性脂肪は下がって正常値になりました。

日比野先生は、なぜ?
なぜ、中性脂肪上昇?

ここに「長期間の糖質制限ダイエットは健康にリスクがある恐れがある」と、世界中の論文や統計が研究結果を発表している理由があるのでしょう。
次回は、「命の危機を感じた」とまでおっしゃるような、凄まじい体験をされた日比野佐和子先生の「なぜ中性脂肪は上がったのか?」を検証してまいります。


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