検索小僧ちゃんねる(2020年版)③母の日とビートルズ「A面;ポール」

2020年春。
新型コロナウイルス感染拡大防止のために全地球規模で呼びかけられた「ステイホーム」
レディガガやローリングストーンズ、スティービーワンダーやエルトンジョンなど、世界のアーティストがそれぞれの自宅で行われたパフォーマンス「one world together at home」がyoutubeで公開されていました。
レデイガガは、チャップリンの映画モダンタイムスのテーマ曲「スマイル」を歌っていました。
ストーンズは「いつもほしいものが手に入るとは限らない」という1969年の楽曲「無常の世界」を各メンバーの自宅からの演奏でした。

さて、スリムちゃんが「おお?」と思ったのが元ビートルズのポールマッカートニーが、世界中の医療従事者を励ます歌として「レデイ・マドンナ」をチョイスしたことでありました。

この「レディマドンナ」の曲の日本語対訳を読みますと「働く女性や母親を応援する歌」のようです。
応援・・と言っても「どうやって家計をやりくりするんだい?」とか「家賃は払っていけるのか?」といった、歌詞に出てくる「マドンナ婦人」のお尻を叩くような皮肉交じりの内容なので、1歩間違えれば誤解を招きそうですが、英語で歌われているので、世界中の英語圏の人々がどんな解釈をするのかはよくわかりません。
しかし、ポールマッカートニーが14歳のときに亡くなった彼の母親の職業が、看護士・助産婦であったということを世界中の人が知っていることが背景にあってのこの曲のチョイスであるのかもしれません。
そういえば、私が20代当時に失業して、職安で職を探していた時に、案内手続きのアナウンスのバックに流れていたBGMがこの「レディ・マドンナ」でありました。
当時「やれやれ、妙なところで国も洒落が効いているなw」と感じたのを覚えています。

Paul McCartney performs "Lady Madonna" | One World: Together at Home

「僕の母親のメアリーは第二次世界大戦の間とその後、看護師ならびに助産師として働いたんだ。だから、僕は健康を守ってくれる医師や看護師といった医療従事者と多くの時間を過ごした」
と、ポール・マッカートニーは締めくくっている。

「愛しているよ。ありがとう」


ビートルズの名曲「イエスタデイ」「レットイットビー」は、何と亡くなったポールの母親のことを歌った曲であったということが、ここ最近、ポールご本人自ら発言されています。


1.Yesterday
僕は突然、子供から大人になった。
そう、心に暗い影ができた「昨日」は突然やってきた。
なぜ彼女は何も言わずに去ってしまったのだろうか?
何か傷つける事を言ってしまったのか、そんな「昨日」に胸が締め付けられる
このあまりにも有名すぎる曲は、色んな日本語対訳を読む限りは単なる失恋の歌かと思っていましたし、盟友ジョンレノンでさえ、死の直前のインタビューに答えて「女が去って男が悔やむとか。よくわからない歌詞だよな」とこのイエスタデイを語っていました。
しかし、最近ここ10年、70歳を越えたポールはイエスタデイについて「あれは亡くなった母のことを歌った」と色んなインタビューで語り始めています。
ママの死は親父を壊した。
親父が泣くのを聞くことは僕にとって最悪のことだった。
その以前に親父が泣くのを聞いたことは一度もなかった。
それは家族への大きな打撃だった。
女や子供、あるいは自分自身が泣くのはよく目にする光景だし、その理由も説明できる。
だけどそれが父親となると、「何かが本当におかしくなっている」という感じを持つし、あらゆる物事に対しての信念が揺さぶられる。
僕はそのことが自分に影響を与えてはならないと意を決した。
そして前進した。
自分の周りに防御バリアを張ることをあの年頃に覚えたんだ。

「イエスタデイ」の《なぜ、彼女は行かなければならなかったのか、僕にはわからない/彼女は何も言わなかった》という歌詞の一節が、母メアリーについて歌っているのか?と時折ファンから質問を受けることについて、「母の死を意図するつもりはなかったけど、その可能性はあるよね。そういったことは起こるから」と答えている。

14歳の時のママの死は、僕のティーン時代での大きな衝撃だった。
彼女が癌で死んだことは後から知った。
その時はどうして彼女が死んだのか知らなかったんだ。
ママは僕達に上品な発音で話すことを望んでいた。
女王の純正英語 (Queen's English) に憧れていたんだ。
僕が最も後悔していることの一つは、彼女の話し方を一度つついたことだ。
彼女は "アスク (ask)" の "ア" を伸ばして "アースク" と発音してた。
僕は「それはアスクだよ、ママ!」と言ってからかったんだ。
彼女が死んだ時、「このバカ野郎!どうしてあんなことをしたんだ!どうしてママをけなす必要があったんだ!」と心の中で叫んでいたのを覚えているよ。
今になってようやくその罪の意識を克服できた気がするね。

「この曲を作ったときには母のことだと気が付かなかった」と語るポールですが、これはポール独特の言い回しであり、照れ隠しであろうとスリムちゃんは考えます。
インタービューを読むと「母の死の悲しみや父の威厳の低下の衝撃に耐えるため、心に防御バリアを張った」と答えているので、実はポール本人は22歳頃のイエスタデイ作曲当時も「これは母についての歌」だと意識して作っていたが、それを回りや世間には決して悟られないようにしていたのかもしれません。
経済的に貧しかったというマッカートニー家は共稼ぎで看護師であった母親の稼ぎに頼っていたということで、母の死で14歳のポールは最初に「彼女の稼ぎなしで、これから先どうやっていくんだ」とも考えたとのこと。
悲しみに包まれながらも、冷静で現実的なタフで前向きなポールらしい一面が表れていますね(涙)
あらゆる面で「母の死」の衝撃と悲しみを乗り越えるため、そしてビートルズ当時は存命だった父の面子を守るため、ジョンレノンにさえも悟られず(同じく母の死で衝撃を受けているジョンは、ポールを気遣って生涯知らんふりをしていたのかもしれない)に、イエスタデイを決して母のことを歌ったとは何十年経過しても決して言わなかった、あくまでも頑固なポールでありましょう。


2.Call Me Back Again
幼かった頃、キミの電話番号が好きだった。
でもキミは決して僕に電話してくれない
頼むから、も一度、僕に連絡してくれよ・・・・
1975年に発売されたポールマッカートニー&ウイングスのアルバム「ヴィーナス&マーズ」に収録されていた曲です。
この歌は、レコードに付いていた日本語対訳を読む限り、単なる男女の恋愛の歌かと思っていました。
しかし、今から6年前の2014年に、アルバムリマスター版発売を記念して発表されたプロモーション動画をみると、全編にわたって子供のころのポールや主にお母さんと一緒の家族写真が使われています。
(2014年というと、来日中のポールが急病(腸ねん転?)により公演をすべてキャンセルして帰国してしまった年でもありました。)
Call me  back again.jpg
つまり32歳に歌った自分の曲に、72歳のポールが新たに演出(幼い頃のポールや母親との写真を載せるなど)した動画作品ということになります。
動画中に頻繁に出てくる電話機に表示された「GAR 6922」は、子供時代のポールの自宅の電話番号だとか・・・・
この曲は「母がいなくなった思春期当時の悲しい気持ち」を30代の頃作ったんだと70代のポールが世界に向けて告白したということかもしれません。


3.レット・イット・ビー
聖母マリア様?が現れて「なすがままに」と導いてくれた?
ザ・ビートルズ - レット・イット・ビー
UNIVERSAL MUSIC JAPAN 公式youtubeチャンネルより

「家について行っても良いですか」とかいう番組のテーマ曲でもすっかりなじんでしまった、日本人に一番人気のあるビートルズの曲です。
長い間「神様が降臨してくださり教えを授かった曲」と思っていましたが、ポール本人が語るにはこの曲も亡くなった母親の歌のようです。

ポール・マッカートニーが、1970年に発表されたザ・ビートルズの楽曲“Let It Be”のインスピレーション源を明かしている。

「Radio X」が報じたところによると、ポールは米TV番組「The Late Late Show with James Corden」の人気コーナー「カープール・カラオケ」に出演した際、ビートルズの“Let It Be”のインスピレーションのもとになったのは、ポールが14歳の時にガンで亡くなった母親だと語ったという。

60年代に、亡くなった母が夢に出てきたんだ。
そして、「It's gonna be OK. Just let it be...」(きっと大丈夫だから。ただそのままで)と僕を元気づけてくれたんだ。

なお、ポールの母の名前はメアリーなので、“Let it Be”の歌詞にある「Mother Mary comes to me」(母メアリーがやってきて)の一節とこの話の内容は一致するとのこと。
しかしMother Maryはキリスト教における聖母マリアを意味する場合もあるため、このMother Maryが聖母マリアのことなのかと質問された際には、ファンの解釈に任せると答えていたという。

“Let it Be”は1970年にリリースされ、ポール・マッカートニーがビートルズから脱退宣言する前の最後のシングルとなった。


次回「母の日とビートルズ・・・B面;ジョン」の記事掲載は未定です。



インターネット創成期からの2ちゃんねらーにして、狂気&狂喜の検索好きマニアの私「スリム鳴造」
このシリーズは、その時その時に関心を持った話題などを検索して取り上げる、引き籠り自分用の内向き陰キャな特集です。

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