「食物繊維」をモリモリ食おうYO!⑦肥満防止&血糖値上昇抑制

前回記事では、腸内細菌が水溶性食物繊維やレジスタントスターチ(難消化性糖類)を発酵する際に産生する「短鎖脂肪酸」が、健康維持に欠かせない役割を果たしていることをご紹介してまいりました。

小腸でエネルギー源として吸収されにくい「水溶性食物繊維」や「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」は、発酵に時間がかかるので大腸のずっと奥まで届き、そこでビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌の皆さんの大ご馳走となり、そこで「短鎖脂肪酸」が生み出され、カラダ全体の健康に良い影響を及ぼしているようです。

短鎖脂肪酸の多様な働き.jpg
【画像出典;スリム鳴造蔵書「糖尿病はグルカゴンの反乱だった」(著者;稙田太郎)より】


短鎖脂肪酸は大腸粘膜に取り込まれて「GLP-1」というホルモンを産出します。
このGLP-1は、インスリンの分泌を促進する働きをもつ「インクレチン」というホルモンのひとつです。
上記引用図の流れのとおり、インクレチンホルモンのGLP-1が血糖値を下げるインスリン分泌を促したり、糖エネルギーを脳や筋肉に取り込んだりする役割があるようです。
腸のスイッチ.jpg
【画像出典;スリム鳴造蔵書「血糖値をラク~に下げる!」(発行;主婦と生活社)より】


さ・ら・に。。。。で、ある。

嬉しいことに短鎖脂肪酸は、脂肪細胞へのエネルギーの取り込みを抑えることにより、脂肪細胞の肥大化を防ぐ効果もあるとされています。
 
短鎖脂肪酸が肥満を防ぐ仕組み.jpg
肥満は、脂肪細胞と呼ばれる細胞が内部に脂肪の粒を蓄え、肥大化することで起きます。
もしものときに備えてエネルギー源を蓄えておくのが役目の脂肪細胞は、放っておくと血液中の栄養分をどんどん取り込み続け、肥大化していきます。
この脂肪細胞の暴走にブレーキをかけるのが、短鎖脂肪酸です。
じつは脂肪細胞には、短鎖脂肪酸を感知するセンサー(受容体)がついていて、このセンサーが短鎖脂肪酸を感知すると、細胞は栄養分の取り込みをやめ、暴走が止まる仕組みになっています。
つまり、短鎖脂肪酸は脂肪が過剰にたまるのを防いでいるのです。

【出典;画像解説ともにスリム鳴造蔵書「腸内フローラ10の真実」(著者:NHKスペシャル取材班)より】

なるほど・・ですね。
小腸で吸収されにくく大腸に到達する「食物繊維」の重要な役割がだんだん分かってきましたね。
消化吸収されにくい食物繊維を含む炭水化物は、ゆっくり消化されて腸で長時間留まるので腹持ちが良い。

・・・という事は、逆に、「大腸に届かない食事ばかり摂取すると、腸内細菌の皆さんが飢えてしまう」のではないでしょうか!
「糖質オフだ!肉や脂やサプリやプロテインを摂取していれば良いんだ」という食生活では、小腸でほぼ吸収されてしまうので、その先の最も多様で多くの腸内細菌が暮らしている大腸には届きません。
100兆個も棲みついていると言われるうち、そのほとんど占めると言う大腸の腸内細菌ご一同が、ご馳走を頂けない場合は腸内環境が悪化して、長く続けたい健康な生活にとっては良くないことは、もう言うまでもありませんね。

このように、食物繊維は胃や小腸での消化・吸収をゆっくりにして血糖値の急上昇を避ける作用のみならず、大腸にて腸内細菌ご一同のの「大ご馳走」となり腸内発酵されて、人間の体に有用な役割を果たす「短鎖脂肪酸」を生み出します。
そして、脂肪細胞と交感神経が短鎖脂肪酸を感知するセンサーがあり、全身の代謝を活発化すると同時に脂肪の蓄積を抑制するように動きます。
摂取食物感知センサーとも言える短鎖脂肪酸・・・・・・・・
消化管ホルモンのGLP-1を産出し膵臓やその他の臓器に伝えて、いち早くインスリン分泌を促す働きがあり、急激な血糖値上昇を防ぐ役割があります。
つ・ま・り。。。。。は、です。
短鎖脂肪酸は「天然のやせ薬」をつくると言われる所以でありましょう。


 
特選街Web「セカンドミール効果」.jpg

朝食で食物繊維の多い食品をとったら、食物繊維が胃と腸に作用して血糖値を上がりにくくします。
さらに昼食時には、朝食でとった食物繊維をエサにした腸内細菌が短鎖脂肪酸を作り、GLP-1が働きます。
それによって、昼食で食物繊維を意識しない食事をとっていても、血糖値の上昇が抑えられるのです。
このように、とった食事の効果が次の食事に現れることを、「セカンドミール効果」といいます。
血糖値が上がる前にインスリンが分泌されれば、少量のインスリンで血糖値の上昇を抑えられます。
それが食後の血糖値の急激な上昇(血糖値スパイク)を抑制するうえに、膵臓の疲弊を防ぐことにもなるのです。
なお、GLP-1は血液中に分解されない形で長く存在するほど、効果が長続きします。

【出典;画像、解説ともに「特選街web」HP昼食後の血糖値スパイクを抑えるには朝食から対策!この食品を食べると良いより抜粋して引用させていただきました。】

この「セカンドミール効果」の効用について、私個人的には全面的に支持しているわけではありませんが、短鎖脂肪酸を産出しGLP-1ホルモンを分泌するための腸内発酵の時間が数時間かかるという事なので、「腸内に長く食物が留まっている事が、カラダ全体へ良い状態をもたらす」とすれば、やはり「食物繊維」を意識してモリモリ摂取することが大切だと思う、スリム鳴造でございます。
腸内細菌パクパク.jpg



「食物繊維」をモリモリ食おうYO!【特に穀物】シリーズ


     
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