【番組感想】糖質制限ダイエットは正しいのか?④糖質そのものが危険?

番組名「深層ニュースFRIDAY」(BS日テレ)
特集「糖質制限ダイエットは正しいのか」の視聴感想記。。。。
今回は第4回目です。
登場人物は・・・・

糖質制限ダイエット【賛成派】
●夏井睦・・・「日本糖質制限医療推進協会 顧問」
  著書「炭水化物が人類を滅ぼす」

糖質制限ダイエット【反対派】
●幕内秀夫・・・「管理栄養士」
  著書「世にも恐ろしい糖質制限食ダイエット」


なお、番組進行を書き起こしたサイトがありますので、ご関心ある方はご参照くださいませ。

 男性司会者【談】
糖質、炭水化物は、そもそもどれだけ肥満の原因になっていたと分析されているんでしょうか。

夏井先生【談】
糖質は炭水化物の一部なんですけど、糖質を食べますと、すぐに小腸から吸収されて全部ブドウ糖になります。
ブドウ糖になると、血管の中に入って血糖値が上がります。
血糖値が上がるというのは非常に体に危険なんですよ。血管にダメージを与える。
それに対応して、体はインスリンを作るんですよ。
インスリンを分泌することで、糖質を中性脂肪に変えちゃいます。
その中性脂肪が肝臓に行くと脂肪肝になるし、皮下脂肪に行けば当然、肥満になるんです。
HELLO!夏さん2.jpg


余った糖質が中性脂肪に変わり肥満の原因になるのはおっしゃるとおりですが、夏井先生は「糖質を食べると血糖値を上げて血管にダメージを与えるんだ」と、視聴者に「糖質の摂取そのものが危険」とお答えになっておられます。
炭水化物を糖質と食物繊維に分けて、エネルギー源の三大栄養素を「たんぱく質、糖質(炭水化物ー食物繊維)、脂質」とし、それに「ビタミン、ミネラル、食物繊維(炭水化物ー糖質)」を加えた「六大栄養素」

その栄養素の内、間違いなく人類の大事な大事な主要エネルギー源となる「糖質」の「摂取自体」を害とする糖質制限ダイエット賛成派の夏井先生。
夏井先生は、糖質のみならず血糖値の急上昇を抑える食物繊維を含む「炭水化物」が人類を滅ぼすとのご主張ですので、ま、糖質憎しの発言もさもありなん、で、ありましょう。
三大栄養素(エネルギー源).jpg
六大栄養素.jpg

「糖質は人体のエネルギー源に欠かせない栄養素ですが、一方で過剰に食べ過ぎると、その分は脂肪細胞に摂り込れ中性脂肪となります。これが糖質が肥満になる一因です。」と、まずはしっかりと、糖質の役割について事実を視聴者にお伝えしたうえで、夏井先生ご自説の「糖質制限ダイエットの効果」について語って行けば良いのに、番組序盤から「糖質摂取自体が害」では、先が思いやられますし、実際、これから更におかしな展開になっていきます。ww

インスリンの働き.jpg

上表のとおり、インスリンは「ブドウ糖」をキャッチして脳やカラダのエネルギーとして利用させるための重要な働きがあります。
夏井先生は「血糖値が上がること自体が危険」と、生物の生態反応さえ否定される「神から目線」で語っておられますが、糖質などエネルギーとなる食物を摂取すれば、血液中に糖が増えるので血糖値が上がるのは当たり前ですよね。
また、糖質などの経口摂取のみならず、ストレスや睡眠不足など、ホルモン機能低下でも血糖値が上がることが分かっています。
また、糖質制限を続けた際の肝臓から自ら糖質を生成する「糖新生」であっても、血糖値は上がってしまいます。
つ・ま・り。。は、です、当然ながら、どっちみち生きとし生ける者は、すべからず血糖値が上がったり下がったりするのです。
血糖値が上がる、そんな当たり前の「生理機能」が危険だと言う夏井先生の発言や、糖耐能が失われた状態こそが「危険」でありましょう。

この番組のテーマと対象者は、糖耐能やインスリン分泌機能が衰えた糖尿病進行患者ではなく「ダイエットに関心のある幅広い一般視聴者」なので、なおさらです。
そしてインスリンの役割は、血液中に増えた「ブドウ糖をキャッチして各器官へ届ける」=「結果的に血管内の糖が減る=血糖値が下がる」です。
このインスリン機能の考え方は、重要なポイントだと思いますのでしっかり押さえておいてください。
ややもすると、「糖質制限に夢中になっている人あるある」で、「インスリンは血糖値を下げるために分泌される。だからそもそも血糖値を上げないために糖質は摂取を控えるべき」という考えに陥っている人が多いと思われます。
かつての私もそうでした。
かつて狂気&凶気の糖質制限を実施した私も、「糖質制限推進派センセ方」の講演動画数百本聴講、著書50冊以上購入を通じて「私のような糖尿病発症者は、江部先生のいう糖尿人、夏井先生の言う糖質セイゲニストになったんだから、一生、糖質を避けるべきなんだ」そして「血糖値を上げる唯一の原因である糖質は害だ。だから血糖値を上げるインスリンも出してはダメなんだ」と、主に、新井/江部/釜池/夏井/の各先生方の講演や著作を読んで、益々、そのように思い込もうとしていた時期もありました。
しかし、「糖質制限から足を洗った今」は、それが間違いであったと思っています。
人体に起こる事実としては「インスリンはブドウ糖をエネルギーとして取り込む重要な機能。血糖値が下がるのは、単なるその結果」と、今の私は考えています。
だって、そうでしょう?
「糖質」を食べるということは、「貴重なエネルギー”糖”が血管にたくさん存在している、人間の正常な状態」です。
それを「インスリン」がキャッチして、脳に筋肉に細胞に送るという「人体にとってありふれた、しかし重要な生体反応」によって「”糖”がそれぞれの場所へ収まって血液中では少なくなる」を繰り返す事が、ただ単に「血糖値が下がる」という事でございましょう。
エネルギー源インフラ摂り込むものエネルギーと蓄積課題
糖質血管インスリン脳、筋肉、肝臓など
余剰糖質は
肥満の原因に
物流道路トラックなど各事業所、倉庫
余った商品は
不良在庫に
水資源河川浄水場など各用水、ダム
満水時渇水時の
対策必要
【スリム鳴造作成「糖質の役割とインフラ」】


夏井先生は医師として「糖質やインスリンの本来の機能」をきちんと説明したうえで、糖質過剰がもたらす健康弊害やご自身が顧問を務められている「糖質制限の推進」について解説していけば、一般視聴者も「そっか、糖質はエネルギー源だけど、摂取過剰は体に良くないんだな」と、健康番組としての体裁も保ててTV局もお呼びした価値があると思われます。
しかし、残念ながら「人体にとって重要な栄養素である糖質を食べること自体が害」という夏井先生は、もはや幅広い一般視聴者の健康を共に議論するというコメンテーターの大人の態度も配慮も足りず、ただただ「自分が痩せたというだけの糖質制限」についてドヤって語り続けるという、まともな医師とも思えないというのが、控えめに見ての私の、謙虚で率直な感想です。
「自分が痩せた」ということなら私「スリム鳴造」だって20㎏以上瘠せて血液検査の結果も改善されたという実績がありますが、さすがに「糖質摂取そのものが害」という、人類や生物そのものの実態と大きく異なったご主張を公共の電波で語るセンセに賛同することはありません。

なお、「糖質摂取によるインスリン分泌を許す事が害」という夏井先生のご説は、糖質ゼロを主張し南国の離島へ消えた怒りっぽい釜池豊秋先生、そして低インスリン療法を提唱される新井圭輔先生と同じご主張と思いました。

釜池先生の著作の書評記事はコチラ→ 糖質制限推進派センセ方のホン読後感想(あいうえお順)05
                  糖質制限推進派センセ方のホン読後感想(あいうえお順)06
新井先生の著作の書評記事はコチラ→ 糖質制限推進派センセ方のホン読後感想(あいうえお順)02

ただし、釜池先生は既に医師廃業されていますし、現役であったとしても決して「ダイエット法」としてのこのような番組にはご自身の矜持が許さず決してご出演されないはずです。
新井先生も「糖質摂取が害」とのご著作やご講演ですが、この先生は内科医であり、実際には患者に応じた楽物治療も行うなど現実的な医師なので、やはりダイエット番組には出演されないでしょう。


男性司会者【談】
一方で、幕内さん、いわゆる大切な栄養素、タンパク質ですとか脂質、炭水化物はしっかりとったほうがいいよということは、何となく小さいころから学習しているんですが。

これに対して幕内先生は、司会者の「炭水化物の役割」という「聞かれたたこと」には答えておられません。
夏井先生も幕内先生も「司会者など人の話を良く聞かずに、自分が準備した手元のレジュメ確認に必死」です。
ま、番組を作品としてみた場合、夏井と幕内を役者としてみると自然の演技であり視聴者としては面白いですが、議論が進まないのは困ったものですねwww
結局、幕内先生は炭水化物の役割は答えずに「ダイエットは糖質制限にしても、玄米菜食主義も、糖質過多のフルーツダイエットも、質的な栄養失調ですからやせる。」と回答されておられます。
これでは夏井先生の「糖質摂取自体が害」との人類として間違った暴論を訂正する回答、つまり「糖質という栄養素の役割」をご説明されていないので、視聴者の代行たる司会者も進行に困るのではないでしょうか。
つまり幕内先生は「瘠せても不健康なら意味がない」とおっしゃりたいのでしょうけれど、そうであれば、まずは「炭水化物や糖質」という栄養素の「重要な役割」について語るべきでしょう。

・・・と思っていたら、幕内先生は次の発言で、一気に「糖質制限ダイエット」の核心に迫って来られました。
幕内先生【談】
ただ、現在の食生活が糖質過多になっているというのは私も同感です。
高脂肪、高カロリーも問題ですが、どちらかというと、私も高糖質のほうが影響は大きいと思っています。
幕の内弁当のイラスト3.png

何と、幕内先生は「糖質の摂り過ぎは問題だ」と、つまり「糖質制限」に一定の理解を示されています。
「糖質制限ダイエット反対派」として番組登壇された幕内先生の発言です。
私は今回の当番組で、幕内先生を初めて知りましたが、この「発言」を見て、賛成派の夏井先生と「対立の構図」作るのではなく、賛同する意見は「共感」する、つまり、一番大事なのは「TVを見ている一般視聴者の健康」であるという態度が伝わってきて、「お!幕内先生は冷静で率直で公平な方のようだな」と、思いました。

そして、続いて、幕内先生の「ただし、摂るべき複合糖質、控えるべき精製糖質がある」との趣旨の話に進んだ時に、突然、夏井先生がエキサイトしてキレてしまいます!

夏井先生【談】
(語気を荒げて)
「アナタが言った複合ナントカを食べてると、食後の高血糖スパイクは起きないんですか!」
!!!!!!!!!!!!!!!


対談相手の幕内先生を「アナタ」呼ばわり。
糖質の種類を「複合ナントカ」呼ばわり。

wwwwwwwwwwwwww

恐らく、最早「炭水化物が人類を滅ぼす」という自説を何が何でも守りたいがための「ポジション・トーク」しかできないのでは?
糖質制限賛成派も反対派も、一番大事にすべきは「TV視聴者の健康を冷静に共に話し合う」であるべき「ガチな健康番組」で、夏井先生は、たった一人、突然ガキの喧嘩みたいな態度になってしまいました。www


でも、失礼ながら、視聴している分には面白いというか・・・www
でも番組は一体どおなってしまうのか?
次回をお楽しみに!

【スリムちゃんミニコラム;私の糖質制限狂時代】

私「スリム鳴造」は、3年前の2016年8月4日に糖尿病宣告を受けて以来、「糖質を制限する」という食事法にマインドが偏っていた期間が一定期間続きました。
その頃は、食物繊維ビタミンミネラルの有無に関わらず炭水化物の摂取量を控えた食品選びをしていたのです。
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糖質制限推進派センセ方の出演動画100本以上聴講そして、著作数十冊購入などを通じて、正に「狂気&凶気のごとく糖質制限にのめり込んだ」と、言えます。
しかし、徐々に「糖質制限マインド」から脱却し、出来れば末永い健康長寿を目指すために、特定の栄養素を悪者にする考えはアカンと、人類として極めて当然のことに気が付きました。
このあたりの経験談はセミ・フィクションとして特集している以下の記事もお時間があればぜひご覧ください。

とは言え、私自身はデブのメタボ時代が糖質摂り過ぎだったので、「対症療法としての期間限定の糖質制限食事療法」として、そういう時期も必要だったと今は考えています。
しかし主要なエネルギー源である糖質を効率よく代謝するには、それに見合ったビタミンミネラルが必要であり、腸内環境のためにはとりわけ「良質な食物繊維を含む炭水化物の摂取」は欠かせないのです。
腸の奥までしっかり食物繊維のご馳走(私はエサと呼ばずご馳走と呼ばせていただきます)を届けるためには、野菜より「穀物由来の食物繊維」を摂取することがより効率的かつ効果的とも言われております。

人類にとって愛と平和と文明のシンボルである栄養素「炭水化物」が、しかも「ご飯」などの穀物さえ徹底的に「悪者」にされた平成時代。。。。
なぜ、仮にも「3大栄養素のひとつ」として中学の教科書にも出ている「炭水化物」が、「人類を滅ぼす」と徹底的な悪者にされてしまったのか?
しかも揃いも揃ってカッコ悪くてブサイクな糖質制限推進派センセたちの主張を真に受けて「渾身法、驚異のダイエット法」として多くの日本人が受け入れてしまったのであろうか?

その答えのヒントは、「炭水化物にもチャンスを」シリーズを読んでみてください!
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いずれにしても、カッコ悪いジジイ糖質制限推進派センセどもが「食物繊維を豊富に含む炭水化物」さえ悪者にした「古い平成時代のダイエット法」は終わりを告げつつあります。
「糖質制限ダイエット」とは、ボディメイク系でもない、イケメンでもない、ただ単に「糖質を悪者にしている爺さん医師」たちの商売であることに、多くの一般日本人もようやく目が覚めて気がついたのでしょう。
これは世の中が健全化していく、良い傾向だと思います。

【ご注意;主に肥満が原因で発症した2型糖尿病患者などに対する「糖質制限食事療法」は、また別問題です。
保険診療内科医の診療・ご指導により、興奮することなく粛々と対症療法的に実践すべきとスリムちゃんは考えます。
ただし、糖質制限絶対論者で「たんぱく質脂質やビタミンCを摂れという高額な保険外診療のクリニック」や「患者が糖質制限を理解して主体的に受診しろというオンライン治療」には、くれぐれもお気をつけください。
このような「高額な保険診療外のキワモノ医療」ではなく、いざというときに設備の整った病院と連携している近所の「保険診療内科」で、担当医とご相談のうえ、ご診察されることをおススメ申し上げます。
なお、拙ブログの 【ありがとう】役に立ったヘルシー動画【5、第5位】の記事において、糖尿病専門医の岩岡秀明先生の素晴らしい解説動画を掲載しており、これは僭越ながら大変お役に立てる内容だと思っていますので、ぜひぜひリンク内動画をご視聴ご参照くださいませ。】

このたび「糖質制限ダイエットは正しいのか」という番組を視聴して、賛成派医師があくまでも「糖質の摂取が悪い」とした「頑としてオノレの考えを変えようとしない古いもの好きの老害」であることを、正に令和新時代に入ってもリアルタイムで目撃してしまい、以下のように改めて確信しました。
健康な人がわざわざ「糖耐能が失われて病気になるリスクさえある糖質制限ダイエット」なんかする必要は全くない、と。。。。
スリムちゃんは、そう思う2019年令和元年の晩秋でございます。。。。。

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